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九十九王子[くじゅうくおうじ] 九十九王子(くじゅうくおうじ)とは、熊野古道沿いに在する神社のうち、主に12世紀から13世紀にかけて、皇族・貴人の熊野詣に際して先達をつとめた熊野修験の手で急速に組織された一群の神社をいい、参詣者の守護が祈願された。したがって、その分布は紀伊路・中辺路の沿道に限られる。 == 概要 ==
=== 出現と盛衰 === 王子の名の初出史料と考えられているのは、増基の手による参詣記『いほぬし(庵主)』にある「わうじのいはや(王子の岩屋)」で、花の窟についての記事に登場する。この文書の成立年代は10世紀後半から11世紀半ばまでと見られているが、これに次ぐのは1081(永保元)年の藤原為房の日記『大御記』の日根王子での奉幣の記事であり、少なくとも11世紀には熊野に王子と呼ばれる神社があったことが確認できる。12世紀に入ると、ほとんどバブルと呼べそうなほど王子社が急増乱立し、史料にも新王子の記述が増える。13世紀になってもしばらくはこの傾向が続き、12~13世紀に最盛期を迎える。だが、こうした新王子の中には、短命のものもかなりあった。その後、概ね鎌倉時代以降に、熊野詣の主体の変化や熊野詣自体の後退に伴って、多くは衰退するにいたった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「九十九王子」の詳細全文を読む
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