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九十九里平野[くじゅうくりへいや] 九十九里平野(くじゅうくりへいや)は、千葉県東部、九十九里浜の背後に広がる平野である。 == 地理 == 九十九里平野は、南北に約60キロメートル、東西に約10キロメートルにわたる海岸平野で、九十九里浜の海岸線に沿って南西から北東に細長く延びる、弧状に曲がった細長い長方形をしている。北東端は旭市の刑部岬付近から、南端はいすみ市の太東崎付近で、北側は下総台地、西側は房総丘陵に接する。標高は、最高点でも10メートル以下で、海岸線と平行していくつかの旧砂丘列が見られる。 現在平野となっている部分は、縄文海進の後に陸地が海側に拡大し作られたものであり、中世以前には玉の浦と呼ばれていた海であった。そのため、現在でも平野に散在する池沼にわずかに含まれる塩分濃度が、内陸から海岸にかけて勾配を示すことが知られ、地表面には当時の堆積物の痕跡が見られる〔堆積物の解析から、この地域では1回の隆起変異量が40~120センチメートルといった現象を少なくとも4回記録している。隆起の原因としては地震が考えられるが、地震の発生年代は特定されていない。〕。弥生時代から中世にかけて顕著な海岸線の後退があり、水に恵まれていた中央部から北東側は早くからの稲作地帯である。なお、北東端には椿海と呼ばれる湖があったが、江戸時代に干拓されて新田開拓が行われた。また、房総台地との境界が分水界となる南部の地域では、江戸時代に紀州漁民の入植があり、漁業によって発展した。 現在も海岸が後退し平野が拡大し続けているが、その拡大量は低下している。この低下の原因は堆積土砂の供給源である利根川の河川改修の結果、流下する土砂が減少したことと、海食崖の屏風ヶ浦や大東崎での人間による侵食防止策の影響である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「九十九里平野」の詳細全文を読む
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