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乳糖不耐症 : ウィキペディア日本語版
乳糖不耐症[にゅうとうふたいしょう]

乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)とは、消化器系統で乳糖(ラクトース)の消化酵素ラクターゼ)が減少して生じる不耐に関する諸症状のこと。多くの場合、消化不良や下痢などの症状を呈する。
== 概要 ==
乳糖不耐症は、小腸でのラクターゼの働きに問題があるために起こる。ラクターゼの活性が低いところに乳糖を含んだ牛乳

のような食物

乳糖は牛乳以外にも、ヒトの母乳を始めとして、哺乳類の乳汁に多く含まれる。また食用の植物ではサポジラの実にも含まれる。

が来ると、その乳糖をうまく分解できず、分解できなかった乳糖は吸収することができない。結果、腸管の中に乳糖が残ってしまうことで乳糖不耐症の諸症状が発生する。これは健康であっても、哺乳類であれば起こり得る現象である。つまり、乳糖不耐症の根本的な原因は哺乳類の性質だからと言うこともできる。ヒトの場合、歴史的に大量に乳製品を摂取してきた民族を除き、大抵の大人の腸内ではラクターゼの分泌が少ないことが知られている。このラクターゼの分泌が少ない個体に、乳糖の不耐が発生する。ただし、ヒトの乳糖不耐症者の場合、ラクターゼが全く存在しない場合もあれば、存在しても十分量がないだけの場合もあるので、一口に乳糖不耐症と言っても、乳糖の許容量には個体差が見られる。このために、乳糖に対する不耐が起こっていたとしても、乳糖を含む食品の摂取量が十分に少ないために、自覚症状がない者もいる。この乳糖不耐による自覚症状がない者も含めて、ラクターゼの活性の低下が見られる場合は乳糖不耐症としてカウントし、乳糖(主に牛乳の摂取)の有害性を主張する例も見られる。しかし、自覚症状がない場合は、常識的な量を摂取している限り、健康上の問題は生じないとされる。なお、食物アレルギー牛乳アレルギー)やガラクトース血症は、乳糖不耐症とは全くの別物として明確に区別する必要がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「乳糖不耐症」の詳細全文を読む



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