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乳酸性閾値[にゅうさんせいいきち] 乳酸性閾値(にゅうさんせいいきち、)もしくは無酸素性作業閾値(AT)〔Naimark A., Wasserman K., McIlroy Mb. Continuous measurement of ventilatory exchange ratio exercise. J Appl Physiol 1964; 19: 644-652.〕もしくは lactate inflection point(LIP)とは、乳酸が血液中に急激に貯まり始める運動強度のこと。 == 概要 == 運動強度を上げると血液が酸性化するには2つ理由がある。高いATP加水分解レートが筋肉中に水素イオンを放出し、モノカルボン酸輸送体と共に筋肉から血液に放出され、また、炭酸水素塩が血液中に蓄積されるからである。コリ回路を参照。この現象は乳酸が代謝されるよりも速い速度で生成されるときに生じる。運動強度がLT以下の場合、筋肉で作られた乳酸は蓄積されることなく除去される。 運動強度を上げると、血液中の乳酸濃度は無酸素性作業閾値(AT)もしくは血中乳酸蓄積開始点(OBLA)に到達する。 乳酸性閾値は持久力競技(長距離走、自転車、水泳、クロスカントリースキーなど)の運動強度を決めるのに便利な指標である。しかし、個人個人に差があるうえ、トレーニングにより変化する。インターバルトレーニングにより、一時的に乳酸性閾値を超え、回復時に乳酸性閾値以下に下げることができる。 乳酸性閾値の運動強度は、最大酸素摂取量の計測(クーパーテストの12分間走など)で行われる最大心拍数近くの運動強度よりも軽い。ジャック・ダニエルズによると50〜60分間走にあたる〔Daniels' Running Formula ISBN 978-1450431835〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「乳酸性閾値」の詳細全文を読む
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