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予備審問(よびしんもん、)は、主にコモン・ローの国で、刑事訴訟における正式の裁判に先立って、当該案件を審理する(起訴する)に足りる証拠があるか否かを判断する手続をいう。 同様の性格を持つ手続に、大陸法系の国々に見られる予審(よしん、)がある。ただし、予備審問が捜査・訴追機関の提出する証拠によって裁判官などが起訴の当否を判断するのみであるのに対し、予審では、強制捜査権を持つ予審判事が自ら積極的に証拠を収集する点で、刑事手続に対する思想が根本的に異なる。 == 予備審問 == 公訴の提起(起訴)を私人が行う私人訴追を原則とするイギリスにおいて、濫訴を防止するために採用された。その後、イギリス法を継受したアメリカ合衆国や一部の大陸法国においても行われるようになり、現在に至っている。 アメリカ合衆国憲法修正5条では、大陪審による起訴を保障しているため、連邦裁判所の事件(連邦法違反)については予備審問ではなく大陪審によって起訴の当否が決定される。連邦刑事訴訟規則には治安判事による予備審問の規定があるが、大陪審による正式起訴がされた場合等は除外されているので、予備審問は基本的に必要とされない〔連邦刑事訴訟規則Rule 5.1. (a)。〕。一方、州裁判所では大陪審の起訴によらなくてもよいと解されており、それに代わる制度として、およそ半数の州が予備審問を採用している。 予備審問においては、起訴をするか否かは、大陪審ではなく裁判官(多くは治安判事)が判定する。予備審問で証拠が不十分とされた場合、被疑者は起訴されないが、後日の追加捜査により証拠が整った場合には、再度予備審問が開かれる可能性がある。 アメリカでは、予備審問に対するアクセスにはアメリカ合衆国憲法修正第1条の保障が及び、公開で行わなければならない。非公開とするためには、(1)政府側のやむにやまれぬ利益のために非公開が必要とされ、(2)その利益を達成するために限定的な方法で行われることが必要である〔''Globe Newspaper Co. v. Superior Court'', 457 U.S. 596 (1982).〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「予備審問」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Preliminary hearing 」があります。 スポンサード リンク
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