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二十六年式拳銃実包(にじゅうろくねんしきけんじゅうじっぽう)は、日本陸軍が使用した二十六年式拳銃専用の弾薬である。1894年(明治27年)3月29日、二十六年式拳銃が制式制定され、弾薬も同年3月に制定された〔佐山二郎『小銃 拳銃 機関銃入門』178頁。〕。 == 構造 == 弾丸、蝋塞、紙塞、雷管、薬莢、装薬から構成される。本実包の全長は30.5mm、全幅11.2mm、重量は13.50gである。 薬莢は黄銅第二号を用いた起縁式である。全長22mm、後端幅11.2mm、前端幅9.5mmで内径は9mmである。後端に雷管室が設けられており、この中央に小さな突起部があった。撃針が雷管を叩いた際、この突起が雷管を支持して発火を確実にした。火は雷管室の二カ所の穴を通って装薬に点火する。防錆のため薬莢内部にはセラックワニスを塗布した〔『兵器材質調査 第3輯(セラックワニス)』〕。装薬には小銃薬0.6gを使用した。 薬莢後端の雷管室に雷管がはめ込まれる。雷管は黄銅第二号で作られている。内部に爆粉として雷汞0.01gが収められ、これを錫の蓋板で密閉した。防錆のため、雷管内部にもセラックワニスを塗布した。後に、爆粉の発火力が強く、雷管が薬莢の尻から突出し、弾倉の回転を妨げたため、雷汞の量が0.007gに減装された〔『拳銃実包制式改正の件』〕。 弾丸は純鉛で全長16mm、中径9mm、重量は9.8gである。 弾丸と装薬を隔てる詰め物として紙塞2枚と蝋塞1枚を用いた。紙塞は黄色の厚洋紙でできており、厚さ0.5mmである。蝋塞は厚さ2mmの黄蝋である。この紙塞で蝋塞を挟んだものを、弾丸と装薬の間に挟んだ〔砲兵課『26年式拳銃保存法制定の件』〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二十六年式拳銃実包」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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