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ジクロロメタン (dichloromethane) は、分子式を CH2Cl2 と表される、有機溶媒の一種。慣用名は塩化メチレンといい、産業界ではこちらの名称を使うことも多い。DCM 、MDC、または俗に「えんめち」、「めちくろ」、「えんかめ」、「じくろめ」、「じくろろ」などと略される場合がある。 常温では無色で、強く甘い芳香をもつ液体。非常に多くの種類の有機化合物を溶解する。また難燃性の有機化合物であることから、広範囲で溶媒や溶剤として利用されている。特に金属機械の油脂を洗浄する用途で多用されているが、環境負荷とヒトへの毒性の懸念からPRTR法により利用と廃棄が監視される物質でもある。作業環境の管理濃度は、50ppmであり、その記録の保存は30年である。 == 合成法 == 工業的には、メタンあるいはクロロメタン(慣用名は塩化メチル)と塩素とを400-500℃で気相でラジカル反応させることで得られる。クロロメタンはメタンよりも早く塩素化されるため、本製法では、メタンのHがClで多置換された混合物が生じる。例に上げると、メタンと塩素とを当量で反応させた場合、クロロメタン:37%、ジクロロメタン:41%、トリクロロメタン(慣用名はクロロホルム):19%、テトラクロロメタン(慣用名は四塩化炭素):3%の生成比となる。この混合物から副生成物の塩化水素を除去した後、蒸留によって精製する。 ジクロロメタンはメタンの塩素化物の中では最も安定であるが、高純度品を長期保存した場合光や酸素により酸化分解されてわずかに塩化水素やホスゲンを含む場合がある。したがって、アルコール、アミン、オレフィンなどに属する、安定剤が微量添加されていることが多い。また密栓して遮光保存する必要がある。 塩化メチレンの2008年度日本国内生産量は 55,849 t、工業消費量は 40 t である〔化学工業統計月報 - 経済産業省〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジクロロメタン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dichloromethane 」があります。 スポンサード リンク
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