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二歩(にふ)とは、成っていない歩兵を2枚同じ縦の列(筋)に配置することはできないという、将棋の禁じ手である。 == 概要 == すでに歩兵が配置されている筋に持ち駒から歩兵を打つことができない、というルールである。成った歩兵、すなわちと金のある筋に歩兵を打つことは認められており、禁じ手ではない。 禁じ手として二歩をすると反則負けとなる。しかし、二歩を指しても誰も気づかず、そのままどちらかが投了してしまった場合、その二歩によって定まる勝敗より、投了によって定まった勝敗が優先となり、判定は覆らない(全ての反則は投了優先)。 初めて成文化したのは二代大橋宗古である。 二歩が禁止になった理由は、飛車先の歩先に歩を打つことができると優劣がはっきりしすぎるために面白くなくなるという理由が指摘されている〔谷川浩司『将棋新理論』(河出書房新社)、1999年6月、ISBN 9784309721835、p.9〕。 極めて初歩的な禁じ手の一つだが、将棋の反則の中では最も起こりやすいものの一つでもあり、プロ高段者の対局においてさえしばしば発生する。1977年から2005年までにプロ公式戦での二歩は44回起こっている〔2006年1月3日 NHK衛星第2放送「大逆転将棋2006」〕。自陣で追いつめられ前の方の歩に気付かず思わず合駒してしまう、敵陣で相手を攻めるのに夢中になりしばらく前に打っていた自陣深くの歩を見落とす、敵陣に打ち込んで不成のまま放置していた歩に気付かない、などの状況でうっかり打ってしまうことが多い。また、盤上の歩を見落とすのではなく、駒台の他の駒と歩を持ち間違えて二歩となることもある。特に持ち時間の少ない早指し戦などでは十分に気を付ける必要がある。森内俊之の説によれば、二歩については半数以上が底歩(一番下の段の歩)絡み、即ち底歩を打っているのに別の歩を打ってしまったか、別の歩があるのに底歩を打ってしまったケースであるとのことである。 アマチュアの対局であっても、公式な大会では二歩を打った時点で即時負けとされることが多い。一方将棋ソフトやネット将棋では禁手であることを指摘されるだけで指すことができない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二歩」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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