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卵菌(らんきん)は、不等毛類に属する原生生物の一つ。近縁のサカゲツボカビ類とともに菌類様の外見を持つものが多い。 化石記録としては、石炭紀の地層からヒカゲノカズラ類の内部寄生者、 属の化石が発見されているほか、白亜紀の琥珀からも卵菌類と考えられる構造が見つかっている。 == 系統 == かつてはツボカビ類・接合菌類などとともに鞭毛菌類あるいは藻菌類と呼ばれた。これは、菌類が退化した藻類であるとする、菌類の藻類起源説に立ち、藻類に近いものとしてこれらの類が考えられたことに由来する。特に、卵菌類と黄緑藻類のフシナシミドロの類似が指摘されたこともある。その後、細胞壁や鞭毛の構造が明らかに異なることから、菌類が独立の界と見なされるようになり、藻類起源説は力を失った。しかし現在でも植物病理学など応用分野で便宜的に藻菌や鞭毛菌と呼ばれることがある。 先にも述べたように、この類はかつては菌類と見なされていたが、現在は別系統と考えられている。鞭毛の構造等から、褐藻や珪藻などの不等毛藻類などと共通の系統に属するものと見なされ、ストラメノパイルなどの群に属させる。この群にはいくつかの藻類の他に、菌類と見なされたこともあるサカゲカビ類やラビリンチュラ類も含まれている。しかし、それらと卵菌類の系統関係については明らかではない。特にサカゲカビ類はよく似た部分が多いが、近縁であるとの判断は必ずしも出されていない。いずれにせよ、藻類に近縁であるからといって、これらの菌類的生物が藻類に由来したものとは考えられていない。 卵菌とサカゲカビはいずれも菌類的生物でありながら、菌類とは系統を異にする。この二者は、系統的には近いものとの判断から、これを一つにまとめる考えもある。この場合、二つをまとめる名称として、二毛菌という名称を使う。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「卵菌」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Oomycete 」があります。 スポンサード リンク
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