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神道[しんとう]

神道(しんとう)は、日本の宗教。山や川などの自然自然現象、また神話に残る祖霊たる神、怨念を残して死んだ者などを敬い、それらに八百万の神を見いだす多神教。自然と神とは一体的に認識され、神と人間とを取り結ぶ具体的作法が祭祀であり、その祭祀を行う場所が神社であり、聖域とされた〔岡田荘司 2010年 22-23ページ〕。
== 概要 ==

神道は古代日本に起源を辿ることができるとされる宗教である。宗教名の多くは何教と呼称するが、宗教名は神教ではなく「神道」である。伝統的な民俗信仰自然信仰を基盤に、豪族層による中央や地方の政治体制と関連しながら徐々に成立した〔『世界大百科事典』 217-218頁。〕〔『神道』 12-13頁。〕。また、日本国家の形成に影響を与えたとされている宗教である〔岡田荘司 2010年 ⅲページ〕。
神道には確定した教祖、創始者がおらず〔岡田荘司 2010年 ⅲページ〕、『古事記』、『日本書紀』、『古語拾遺』、『宣命』といった「神典」と称される古典を仏教の経典やキリスト教の聖書にあたる明確な聖典とする〔大辞林〕〔大辞泉〕〔山川弘至『日本創世叙事詩』序文 〕。森羅万象が宿ると考え、天津神・国津神祖霊をまつり、祭祀を重視する。浄明正直(浄く明るく正しく直く)を徳目とする〔『神道』 18頁。〕。他宗教と比べて現世主義的といった特徴がみられる。神道とは森羅万象を神々の体現として享受する「惟神の道(かんながらのみち、神と共にあるの意)」であるといわれる〔大島宏之 『この一冊で「宗教」がわかる!』 三笠書房〕。教えや内実は神社と祭りに中に伝えられている。『五箇条の御誓文』や、よく知られている童歌〔わらべうた〕『通りゃんせ』など、日本社会の広範囲に渡って神道の影響が見受けられる。
神道は奈良時代以降の長い間、仏教信仰と混淆し一つの宗教体系として再構成されてきた(神仏習合)。一方で伊勢神宮のように早くから神仏分離
して神事のみを行ってきた神社もある。明治時代には天皇を中心とした国民統合をはかるため、全ての神社で神仏分離が行われた。
神道と仏教の違いについては、神道地縁血縁などで結ばれた共同体部族など)を守ることを目的に信仰されてきたのに対し、仏教はおもに個人の安心立命や救済国家鎮護を求める目的で信仰されてきたという点で大きく相違する〔。
神道は日本国内で約85,000の神社が登録され約1億600万人の支持者がいると『宗教年鑑』(文化庁)には記載があるが、支持者は神社側の自己申告に基づく数字であり、地域住民をすべて氏子とみなす例、初詣の参拝者も信徒数に含める例、御守りや御札等の呪具の売上数や頒布数から算出した想定信徒数を計算に入れる例があるためである。このため、日本人の7割程度が無信仰を自称するという多くの調査結果とは矛盾する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「神道」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Shinto 」があります。



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