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二重振り子(にじゅうふりこ、)は振り子の先にもうひとつの振り子を連結したもの。振り子を一旦揺らすと、カオスと呼ばれる極めて複雑で非周期的な運動が発生することで知られている。実物を比較的手軽に製作可能なことから、カオス現象の紹介や入門としての演示実験によく使用される。 == 運動方程式 == 二重振り子の運動方程式はラグランジュ関数を用いて導出される場合が多い〔。各振り子の腕は剛体、連結部での摩擦や空気抵抗のような減衰は無い、外力は働かない自由振動とすれば、以下のような運動方程式が得られる。 それぞれの振子の腕の先端に質点が存在するモデル(単振り子を連結したモデル)の運動方程式を示す。 : : ここで、''θ''1、''θ''2:各振り子角、''m''1、''m''2:各質量、''l''1、''l''2:各振り子長さ、''g'':重力加速度で、˙は時間''t''による1階微分、¨は''t''による2階微分を表す。 一方、それぞれの振子の腕の中間に質点が存在するモデル(物理振り子を連結したモデル)の運動方程式を示す〔。 : : ここで、2''l''1、2''l''2:各振り子長さで、他は上記の単振り子連結モデルと同じである。どちらのモデルも力学系の解析ではよく扱われる〔。 これらの系の運動状態は、、、、の4つの変数で一意に決定される。しかし、これらの運動方程式の理論解析は困難なため、運動状態を得るにはコンピュータによる数値解析が行われる。変数の時間発展を得るためにルンゲ=クッタ法などが使用される。 簡単のために状態を限定すれば厳密解を得ることもでき、振り子の振り幅が小さい範囲として、なおかつ''m''1 = ''m''2 = ''m''、''l''1 = ''l''2 = ''l''とすれば、各振り子は単振動となり、それぞれの固有振動数''ω''1、''ω''2は以下のように得られる〔。 : : 同じ腕長さの単振り子の固有振動数はなので、上記のようにモデルを簡単にしても、二重振り子では、単振り子と比べて上側の振子は周期が大きく、下側の振子は周期が小さくなる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二重振り子」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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