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『五人ライダー対キングダーク』は、1974年(昭和49年)7月25日に「フィンガー5と遊ぼう! 東映まんがまつり」の一編として公開された、東映の中編映画。 29分、シネスコ〔この「シネスコサイズ」は、実際には35mmスタンダードフィルムの上下を省いてサイズを合わせた、簡便な「疑似シネスコ」である。〕、カラー作品。 == 概要 == テレビ番組『仮面ライダーX』の劇場用新作。この年3月の「東映まんがまつり」の春興行ではテレビ本編の第3話をシネスコサイズにトリミングしたもの(いわゆる「ブローアップ」)が上映されたが、劇場用完全オリジナルとしては本作が初となる。「仮面ライダーX」を主役とする映画であるが、シリーズで初めて題名には特定の仮面ライダーの名が冠せられていない。 本作の制作された1974年(昭和49年)は、『仮面ライダー』が巻き起こした「変身ブーム」がピークを過ぎ、『マジンガーZ』(東映動画、フジテレビ)に代表される「巨大ロボットアニメ」が代わって子供たちの心を捉えており、『仮面ライダーX』TV本編にも新しい大幹部として、巨大ロボットの「キングダーク」が登場することとなった。テレビ本編が「神話怪人」シリーズから「キングダーク」率いる「世界悪人軍団」シリーズへと移行する変換期に制作された本作では、これを反映し、アポロガイスト配下の「GOD秘密警察」と「悪人怪人」、またチコ、マコが混在して登場するなど、両者の設定にまたがる作劇となっている。興行タイトルとしても「フィンガー5と遊ぼう! 東映まんがまつり」と題し、劇場ポスターではメインに『マジンガーZ対暗黒大将軍』が配置され、時代の趨勢をうかがわせるものとなっている。 歴代仮面ライダー4人が客演するが、1号はニューヨーク、2号はパリ、V3はモスクワ、ライダーマンはタヒチから駆けつけたと説明される。ライダーマンはテレビ本編『仮面ライダーX』の前作である『仮面ライダーV3』の劇中で死が描かれたキャラクターであり、本作が正式な復帰作となった。 4人のライダーはほとんど変身後の姿で行動し〔ライダーマンの声のみ林一夫。〕、奇岩城での変身する時のみ素顔を見せているが、それらのシーンには、本郷猛(1号)、一文字隼人(2号)が映画『仮面ライダー対ショッカー』、風見志郎(V3)が映画『仮面ライダーV3対デストロン怪人』、結城丈二(ライダーマン)はV3のテレビ本編の映像を流用していて〔1号のみ、変身時の効果音は、テレビ本編と全く違うもの。〕、オリジナルキャストの劇中における素顔での出演はなかった。 仮面ライダー2号は、ライダーキックを放つ際に、「2号ライダーキック」、「ライダー2号キック」と叫んでいる。またライダーマンは、ネプチューン戦において左腕にパワーアームを装備しているが、決戦で「カセットアーム」を装着していない。 アクション面では、トランポリンによるジャンプ撮影が、すべて屋内のホリゾントを背景に行われていて、カットによってはスタジオの天井が写り込んでいる。作劇の構成はかなり端折られており、GODの「カラカラ作戦」は具体的には描かれることはなかった。 『仮面ライダーシリーズ』の劇場版は、この後1975年春に『仮面ライダーアマゾン』、同年夏には『仮面ライダーストロンガー』が、それぞれ「東映まんがまつり」内で公開されるが、いずれもテレビ版をブローアップしたものであり、劇場用新作は製作されなかった。シリーズの劇場用新作は、本作から6年後の1980年春に公開された、『仮面ライダー (スカイライダー)』の劇場用新作『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』まで待たなければならない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「五人ライダー対キングダーク」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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