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五徳[ごとく]
五徳(ごとく)は、発熱体の上部に設置して加熱用容器を支持するために用いられる日本の器具〔意匠分類定義カード(C6) 特許庁〕。具体的には炉(囲炉裏、火鉢、七輪、焜炉、等々)の熱源上に置いて、鍋〔近年ではフライパンなども含む。〕、やかん、土瓶、鉄瓶、焼き網などを乗せるために用いられる支持具をいう。 金属製のものは鉄輪(かなわ)とも呼び、呪詛に用いる道具としての五徳は、伝説(橋姫など)や能の演目『鉄輪』を通してこの名でも広く知られている〔ただし、現代の日本語話者が五徳を「鉄輪」と呼ぶことはほとんどないため、その名を知っているとしても、両者がおおよそ同義(※広義では両者は異なる)であるという認識は共有されていない。〕。 == 開発と語源 ==
「五徳」という文字から儒教における「五常の徳」を挙げる向きもあるが、語源は次のとおりである。 古来、日本では、囲炉裏において鍋や釜で煮炊きをするときは自在鉤と五徳のいずれかを用いた。初期の五徳は三本足であり、環を上にして用いた。これは古くは竈子(くどこ)と呼ばれたもので、古代の鼎に由来するものである。現代でもよく知られる形状の五徳は、桃山時代、千利休の指導下で茶釜などの開発に当たった釜師たちによって生み出された。すなわち、茶道の始まりと共に室内で用いる小型の炉「茶炉」または「風炉」が現れ、このとき、竈子を従来とは逆向きに設置し、爪を上にして使うようになった。この過程で「くどこ」の読みも逆さまにされ「ごとく」と呼ばれるようになった。「五徳」は当て字である。 開発されて間もないころは、様々な形のものがあり、釜師・辻与次郎の手によって「まむし頭」「長爪」「牛爪」「方爪」などといった爪を持つ五徳が作られた。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「五徳」の詳細全文を読む
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