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井村 徹(いむら とおる、1924年9月25日 - 2013年7月29日 )は、日本の金属工学者。専門は、金属物理学、材料科学。博士(理学)。名古屋大学名誉教授。 == 来歴・人物 == 三重県出身。旧制香川県立三豊中学校〔『巨鼇 第2号』(観一高同窓会京阪神支部)(1998年) 37頁〕、東京帝国大学第二工学部冶金学科卒業。 1957年(昭和32年)「発散X線を用いての単結晶の変形の研究」で学位修得(大阪大学 理学博士)〔『大阪府立大学 學報第61号』 2013年12月16日閲覧〕。 1956年(昭和31年)藤田廣志(大阪大学名誉教授)との共同研究で、我国初の金属転位の直接観察に成功する。電子顕微鏡による格子欠陥の直接観察は、理論的研究が先行していた格子欠陥論に、初めて直接的な実証を与えた。1963年(昭和38年)より超高圧電子顕微鏡の開発に着手する〔『「金属塑性変形の超高圧顕微鏡その場の観察による研究」(共同研究)対する授賞審査要旨』 2015年5月14日閲覧〕。金属の原子レベルでの変化の仕組みを、超高圧電子顕微鏡を用いて、材料の塑性変形を顕微鏡の中で起こさせ、転移の運動を実時間で観察・記録し、結晶の降伏と転位挙動、転位増殖並びに易動度、加工硬化、破壊における転位挙動、温度変化や高エネルギー粒子線照射の転位挙動に及ぼす効果、固一液界面の観察結果と結晶成長機構、転位の発生などに関した情報を得ることに勤めた〔『社団法人日本顕微鏡学会 顕微鏡 Vol.41 No.Supplement1 (2006年) 44頁』 2015年5月9日閲覧〕。1978年(昭和53年)「生きている金属」との題名で学術映画にまとめ、同年第16回チェコスロバキア国際科学技術映画大賞を受賞〔『名古屋大学超高圧電子顕微鏡研究による主な受賞リスト』 2015年5月14日閲覧〕。 1985年(昭和60年)4月2日から1986年(昭和61年)4月2日まで日本金属学会第34代会長を務めた〔『公益社団法人 日本金属学会 歴代会長』 2014年1月11日閲覧〕。 1994年(平成6年)「金属塑性変形の超高圧顕微鏡その場の観察による研究」(藤田廣志、大阪大学名誉教授との共同研究)で日本学士院賞を授与された〔『恩賜賞・日本学士院賞・日本学士院エジンバラ公賞授賞一覧』 2013年9月5日閲覧〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「井村徹」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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