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京阪60形電車 : ウィキペディア日本語版
京阪60型電車[けいはん60がたでんしゃ]
京阪60型電車(けいはん60がたでんしゃ)は、1934年(昭和9年)に京阪電気鉄道が製造した電車の一形式である。
日本で初めて連接構造を採用し、また1930年代の世界的な流線型ブームに乗っていち早く流線型車体を用いたことで、日本の鉄道史に足跡を残した電車である。使用された列車の名前および車体側面に貼付された愛称銘板にちなみ、「びわこ号」の名でも呼ばれる。
== 製造経緯 ==

=== 京津線・石山坂本線の低規格 ===
現在の京阪京津線石山坂本線は、前者が京津電気軌道、後者が大津電車軌道および琵琶湖鉄道汽船が建設したものを、京阪が大正時代から昭和時代初期にかけて買収して成立したものである。
琵琶湖鉄道汽船の下で高速電気鉄道として建設された石山坂本線の三井寺坂本を除くと、両線は完全な路面電車規格であり、しかも、京津線については蹴上-九条山には国鉄最急勾配の信越本線碓氷峠に匹敵する66.7‰の急勾配が存在した。加えて、建築限界は明治期の開業以来変更されておらず、小車体断面のままであった。
このように、既に本格的な高速電気鉄道への脱皮を遂げた京阪本線とは、全く異質な路線群であった。当時の京阪と京津の両路線は直流600V電化、1435mm標準軌という基本規格こそ共通していたものの、実際には直通運転は容易でなかった。
一方、京阪本線の五条以北は、京都市市電建設を企図して特許を取得した区間を20年契約で、それも琵琶湖連絡を目的として京津電軌との連絡を円滑に行うことを条件に借り受けて開業したという経緯があった。1920年代初頭に京津側から持ちかけられた合併要望の受け入れは、京阪にとっても三条を京都側ターミナルとして維持し続ける重要な補強材料となる筈であった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「京阪60型電車」の詳細全文を読む



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