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『人形佐七捕物帳』(にんぎょうさしちとりものちょう)は、横溝正史作の時代小説シリーズ、またそれを原作とした映画・テレビドラマ作品である。 神田お玉が池に住む岡っ引きの人形佐七が、次々と江戸の事件を解決してゆく。よく練られたトリックと冴え渡る推理、一見おどろおどろしい筋立てや濃密な性描写などが特徴である。人情話が主体で、成り行きで解決することも少なくない他の捕物帳ものとは一線を画す。美男で好色な佐七と焼きもち焼きの年上女房お粂との夫婦喧嘩、佐七の子分の江戸っ子の辰と上方っ子の豆六のやりとりなど、ユーモラスな描写もある。 全180編に及ぶ捕物(時代劇)シリーズで、岡本綺堂『半七捕物帳』、野村胡堂『銭形平次 捕物控』、佐々木味津三『右門捕物帖』、城昌幸『若さま侍捕物手帖』と並んで五大捕物帳と称される。 2008年12月までに映画作品が16作品、テレビドラマ7作品が制作されている。 == 登場人物 == ; 佐七 : 岡っ引き。寛政6年生まれ。人形佐七。通り名のとおり人形のようないい男ぶりに加え、気風がよく、度胸もある。頭脳明晰で数多の事件を解決していることから、町娘たちをしじゅうきゃあきゃあ言わせており、本人も女好きであるので、恋女房のお粂をやきもきさせている。 ; お粂 : 佐七の年上の女房。寛政5年生まれ。元花魁の美女。佐七とは事件を通じて知り合う。今でも佐七にべた惚れだが、もてすぎる亭主に「お前さん、あたしゃ悔しい!」と悋気が絶えない。佐七に頼まれて捜査に加わることもある。 ; 辰 : 佐七の手下。寛政8年生まれ(なお、同年は辰年である)。巾着の辰五郎。江戸っ子気質でそそっかしい。豆六の兄貴分で、上方出身の豆六をからかいながらもかわいがっている。雷が苦手。 ; 豆六 : 佐七の手下。寛政10年生まれ(なお、同年は午年である。)。うらなりの豆六。馬面。上方の藍玉問屋の子で、御用聞きに憧れて江戸に下ってきた。いまだに上方言葉が抜けず、口達者なので、江戸っ子で兄貴分の辰とは口喧嘩が絶えない。蛇が苦手。 ; 神埼甚五郎 : 南町奉行所与力。佐七を手下として、目をかけている。佐七も敬服しており、一時御改革のあおりで甚五郎が御役御免となったときは、佐七も十手を返上した。 ; 吉兵衛 : 古顔の岡っ引き。このしろの吉兵衛。音羽周辺を縄張りとする。佐七の父・伝次と兄弟の杯を交わした仲で、現在も佐七の親代わりとして面倒を見ている。 ; 茂平次 : 岡っ引き。海坊主の茂平次。浅草鳥越を縄張りとする。佐七より20年は年長だが、あからさまにライバル視し、張り合っている。とにかく怪しい奴はしょっ引いて吐かせるという荒っぽい捜査を行う。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「人形佐七捕物帳」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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