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今様薩摩歌 : ウィキペディア日本語版
今様薩摩歌[いまよう さつまうた]
今様薩摩歌』(いまよう さつまうた)は、岡鬼太郎作の歌舞伎の演目。二幕構成。大正9年 (1918) 10月、新富座にて初演。


== あらすじ ==
薩摩藩士の笹野三五兵衛は、朋友である菱川源五兵衛の尽力で、誕生八幡の神主・笹野杉斎の養子となるも、近くの商家千草屋の娘・おまんと恋仲になって、その噂は町内に知れ渡っていた。そんな二人は三五兵衛の家で密会するが、おまんを祭具を入れる長持に隠したことが露見し、二人とも実家から勘当される。見かねた源五兵衛は、二人を引き取り、勘当が解けるまでは別々に住むがいいと、三五兵衛を知人の家に預け、おまんは自宅に引き取ることとなる。
その晩、源五兵衛は中間事助と晩酌を楽しむ。中間が去ったあと一人で飲んでいると、足もとにおまんの簪が落ちていた。やがて、隣家から聞こえてくる新内の煽情的な調べに欲望を抑えきれなくなり、おまんを連れて千草屋に赴き、三十にもなっての独身に耐えきれなくなったので、おまんを妻に呉れるように談判する。薩摩屋敷との取引を重んじる千草屋は快諾するが、おさまらないのはおまんである。二階から晒しの幟を使って脱出し、三五兵衛のもとへ走る。
後を追った源五兵衛が三五兵衛のもとに来ておまんを譲るように談判するが、おまんを護る三五兵衛は断り双方口論の末切り結ぶ。三五兵衛は切られる。おまんも「人の心が刀で斬れるか。力でとれるか」と叫んで後を追う。一人残された源五兵衛は、孤独と無力感に苛まれつつ切腹の用意をするのであった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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