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付加環化反応 : ウィキペディア日本語版
環化付加反応[かんかふかはんのう]
環化付加反応(かんかふかはんのう、)は、あるπ電子系に対して別のπ電子系が付加反応を起こして環を形成する化学反応のことである〔IUPAC Gold Book - cycloaddition 〕。環状付加反応(かんじょうふかはんのう)とも呼ばれる。
== 分類法 ==
環化付加反応は反応するπ電子系の骨格を形成する原子の数で分類され、(m+n)環化付加と称される。生成物はm+n員環になる。例えばブタジエンエチレンが環化付加を起こしてシクロヘキセンを形成する反応(ディールス・アルダー反応)では、反応に関与するπ電子系の骨格原子の数はブタジエンは4、エチレンは2であるから (4+2)環化付加となる。なお付加反応と表記されることも多いが、IUPACではこの用法ではブラケットではなくパーレンを使用することを推奨している。また3成分以上のπ電子系が互いに付加するような反応系についても同様の表記がなされる。例えばエチレン3分子が互いに付加してシクロヘキサンになる系は(2+2+2)環化付加反応と表記できる。
また後述するとおり、ペリ環状反応機構で進行する環化付加反応においてはそれぞれのπ電子系の電子数が重要な意味を持つ。
そのため、このπ電子数によって分類することもある。先のブタジエンとエチレンの例では、それぞれブタジエンの電子が4、エチレンが2であるため、環化付加反応、あるいはπ電子であることを強調し、環化付加反応と称する。ブタジエンとエチレンの例では原子数と電子数の表記は同じものとなるが、これは各原子が1つずつπ電子を系に供出しているためである。1,3-双極子では2電子供出している原子があるので、1,3-双極子付加反応は(3+2)環化付加、環化付加となり、表記が変わる。IUPACは電子数での表記ではブラケットを用いることを推奨している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「環化付加反応」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cycloaddition 」があります。



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