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せんだいメディアテーク(略称:smt)は、仙台市都心部の定禅寺通り沿いにある仙台市の複合文化施設。仙台市教育委員会が管轄している。公式な略称は「smt」だが、市民は「メディアテーク」と略する。 仙台市民図書館・ギャラリー・イベントスペース・ミニシアターなどからなり、仙台の文化受容の中心のみならず、アート関連の中心となっている。 建築家・伊東豊雄の代表作品。特に構造の特殊性が注目され、海外からの観光客が多い。 2013年4月現在の館長は、鷲田清一。 == 概要 == 「メディアテーク」はフランス語の ''médiathèque'' ( メディヤテック)に由来し、「メディアを収める棚」あるいは「視聴覚資料室」を意味している。smtでは、書籍に加えてビデオやDVD、CDやCD-ROMなどの映像や音楽をはじめとする多様な表現媒体を収集・保管している。それを、来館者へ直接提供する図書館・映画館機能の他、ウェブページでの提供や、視聴覚障害者に対するバリアフリー事業なども行い、市民の文化受容に供している。 館内には「メディアテーク」機能の他に、ギャラリー・スタジオ・ミニシアター、そして、1階のオープンスクウェアがあり、美術・音楽・映画・生涯学習などの文化活動も活発となっている。特にオープンスクウェアでは、展覧会、ジャズやクラシック音楽などのライブ、映画上映、地元テレビ局の公開収録、SENDAI光のページェントの際の関連イベント、そして、定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台の際には南側のガラスが全て開かれてアートイベントが開かれるなど、多様な集客装置として利用されている。このような仙台のアート関連の発信地・集客マグネットとしての機能のため、周囲にアート関連の店や民間企業も集まりだしている。 また、建築物としての美しさから、仙台のファッション誌(COLORなど)やテレビ番組・映画などのロケ地となることも多い。 このようなsmtは、仙台の祭りや催事が多数開催される定禅寺通に面し、定禅寺通の機能をさらに飛躍的に向上させ、市当局のいう「学都仙台」「楽都仙台」を大いに発展させた。 なお、smtは建築物としても評価が高い。伊東豊雄の代表作となっているこの建築は、6枚の床(プレート)と、揺れる海草のような形状の13本のチューブと呼ばれる鉄骨独立シャフトのみの単純な構造によって、地下2階、地上7階の空間のすべてが作られている。これは、「柱」によって建てられる旧来の日本家屋と建築思想が同じであるが、梁はない。工事は三次元曲面の加工技術を持つ気仙沼市の高橋工業が担当した〔本来は造船会社だが、神保町シアタービルディングや気仙沼市にあるリアスアーク美術館など、造船技術を応用した建物の工事を請け負っている。〕。また、全面がガラス張りであり、支柱のスケルトン構造が外から直接見ることができ、一方、中からもケヤキ並木の定禅寺通を見渡せ、中と外との一体感がある。このような構造とデザインの優秀さのため、建築関係者をはじめとして、世界各国からカメラ片手に訪れる人を建物周辺で見ることが出来る。フランスのル・モンド紙において「伊東豊雄のsmtで有名な仙台〔...Sendai...célèbre pour sa médiathèque conçue par l’architecte Toyo Ito〕」と記述された例もあり、海外ではsmtが仙台の顔の1つともなっている〔En chemin, un poète aux semelles de vent (Le Monde, 2008年11月1日)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「せんだいメディアテーク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sendai Mediatheque 」があります。 スポンサード リンク
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