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仙壽院 : ウィキペディア日本語版
仙寿院[せんじゅいん]
仙寿院(せんじゅいん、法霊山仙寿院東漸寺)は、東京都渋谷区千駄ヶ谷にある日蓮宗寺院である。旧本山は大野山本遠寺。通師・千駄ヶ谷法縁縁頭寺。
== 概要 ==
仙寿院は徳川家康側室養珠院お万の方)ゆかりの寺社であり、養珠院が赤坂紀州徳川家屋敷内に建立した草庵が始まりであるとされる〔「仙寿院」 『江戸・東京 歴史の散歩道5』 街と暮らし社 平成15年7月発行 p.15〕。それが天保元年(1664年)、養珠院の実子で紀州徳川家初代・徳川頼宣によって現在地である千駄ヶ谷に移されたものである〔。仙寿院の境内、石段を上り詰めた本堂前の庭には、現在も養珠院の石碑が建っている〔。
江戸時代、この地は谷中日暮里に風景が似ていることから「新日暮里(しんひぐらしのさと〔渋谷歴史散歩の会 『散策マップ #4 JR千駄ヶ谷駅から熊野神社まで』 平成14年9月発行〕)」とも称され、浮世絵や『江戸名所図会』にもしばしば登場している〔。日暮里があまりに有名になったために、西方に新日暮里ができたのである。また、の名所として知られ、桜の季節には遠方からも花見客が集まり〔神宮前三丁目 『原宿 1995』 コム・プロジェクト 穏田表参道商店会 平成6年12月25日発行 p34〕、酒屋団子田楽の店などが現れて賑わったという〔。
いまは国立競技場の南方の市街のなかになってしまっているが、明治28年の東京実測図(五千分の一)では、渋谷川の東の台地にあって、渋谷川流域の水田と、代々木の森を見渡す台地となっている。『江戸名所図絵』には、「此辺の地勢をよび寺院の林泉の趣、谷中日暮里に似て頗る美観たり。故に日暮里にかりそめ相対して、仮初に新日暮里と字せり。弥生の頃、欄漫たる花の盛りには大に群集せり。」とある。
現代になり、周辺の都市開発や付近を流れていた渋谷川暗渠化などによって、往時の趣は失われた〔。また、近隣にある国立競技場などを会場として1964年昭和39年)に開催された東京オリンピックの際には、高台に位置する仙寿院の墓地の下を貫通する形で都道が建設され、墓地下を千駄ヶ谷トンネルが通っている。墓地の下をオリンピック道路がついた際、一時話題になった。
現在の仙寿院の住所は東京都千駄ヶ谷二丁目24-1であり、仙寿院が位置する東京都道418号北品川四谷線(外苑西通り・キラー通り)と都道・補助24号線との交差点には、『仙寿院交差点』の名称が付いている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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