|
『代替医療のトリック』(だいたいいりょうのトリック、文庫化に際し『代替医療解剖』に改題。原題:Trick or Treatment? Alternative Medicine on Trial)は、サイモン・シンとエツァート・エルンストによる、代替医療に関する2008年(邦訳は2010年)の書籍である。シンは素粒子物理学の博士号を持つ科学ジャーナリストで、『フェルマーの最終定理』などの一般向け科学書の著者として知られている。エルンストは補完代替医療を専門とするエクセター大学の教授である。 原題のTrick or treatmentは、ハロウィーンで子供らが口にする決まり文句"trick or treat"(お菓子をくれなきゃ いたずらするぞ )にかけたものである。日本語訳は2010年1月に『代替医療のトリック』の題で新潮社から刊行され、2013年8月に『代替医療解剖』の題で文庫化された。 == 内容 == 本書は、鍼、ホメオパシー、ハーブ療法、カイロプラクティックについての科学的証拠を評価し〔、加えて36の代替医療について簡単に述べたものである。 その結果、これらの代替医療を支持する証拠は、概して不足していることを明らかにしている。特にホメオパシーは「まったく効果がなく、プラセボ以外の何物でもない」と結論されている。 本書では鍼、カイロプラクティック、ハーブ薬が特定の疾患に対しては限られた効果を持つという証拠も示されているものの、「あらゆる潜在的な利益を上回る危険性がある」と結論している。具体的には、ハーブ療法については汚染や化合物間の予想外の相互作用、鍼については感染症、カイロプラクティックについては、頚部のマニピュレーションによる遅発性の発作のリスクを挙げている。 本書はチャールズ皇太子が代替医療を擁護したこと、また彼の「統合医療財団」(現在では閉鎖されている)の活動について強く批判している。また本書の献辞は、皇太子に皮肉として奉げられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「代替医療のトリック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|