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会期[かいき] 会期(かいき)とは、議会が活動能力を有する一定期間〔樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂著 『注解法律学全集3 憲法Ⅲ(第41条~第75条)』 青林書院、1998年、102頁〕〔松澤浩一著 『議会法』 ぎょうせい、1987年、307頁〕。ただし、会期ではなく立法期や選挙期の制度を導入している国もあり会期制は各国の議会に共通のものではない〔〔松澤浩一著 『議会法』 ぎょうせい、1987年、308頁〕。 == 概説 == 議会は会期において活動すべきとする制度が会期制である〔。会期の長さは法令や議決等によって定められる。現代議会においては議員には一定の任期があり、その中で数回の会期がある場合には、会期が異なっても実際には議会の構成そのものは特に変わらない〔。そこで、今日では会期ではなく議会の議員の任期(両院制をとる場合には下院議員の任期)を単位とする立法期(Legislaturperiode)や選挙期(Wahlperiode)を議会の活動能力をもつ期間として導入している議会や活動能力に制限を設けず一年中活動できるとする通年会期制を導入している議会もある〔〔〔参議院総務委員会調査室編 『議会用語事典』 学陽書房、2009年、109頁〕。会期制がとられない議会においても実際には一定期間に限って活動が行われており、その期間の経過後には休会する制度がとられている〔。ただし、立法期や選挙期をとる場合には単なる活動の休止となるだけであり会期制のように議会そのものが活動能力を失うわけではない〔。 歴史的には行政権が議会によって常時拘束されることを嫌って議会の活動能力を生じる期間を限定したことに由来する〔。その後、議会優位の進んだ国においては一定議員の要求により政府に議会の開会を求めることができるようになった〔樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂著 『注解法律学全集3 憲法Ⅲ(第41条~第75条)』 青林書院、1998年、102-103頁〕。 また、日本のように後述の会期不継続の原則がとられる国においては、議案を審議未了に追い込むことで議会における少数派が多数派に対抗する合法的抵抗の手段となっている〔樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂著 『注解法律学全集3 憲法Ⅲ(第41条~第75条)』 青林書院、1998年、103頁〕。 議会の活動期間の開始の形態としては、法で一定期日に当然に開始するとされる例(アメリカ)、自主的な議決や議長の召集によるとする例(ドイツ)、行政部の召集によるとする例(イギリス)などがある〔伊藤正己著 『憲法 第三版』 弘文堂、1995年、451-452頁〕。
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