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伝承における古代ブリタニア王の一覧(でんしょうにおけるこだいぶりたにあおうのいちらん、''List of legendary kings of Britain'')では中世時代に編纂された神話的な歴史書『ブリタニア列王伝』(''Historia Regum Britanniae'')を中心とする、ブリタニア王の一覧について記述する。 == 伝承 == ===『ブリタニア列王伝』=== 古代ブリタニアの王名表について、最大の出典とされる『ブリタニア列王伝』は歴史家ジェフリー・オブ・モンマスによって1136年に執筆されたと考えられている。彼はギルダス、ネンニウス、ベーダ・ヴェネラビリスといった先行する歴史家達の古代史に関する記録や伝承、伝説を纏め上げる形で同著を編纂した。 『ブリタニア列王伝』はブリトン人(ローマ時代にラテン人と混血・同化した、南ブリタニアの先住民を指す。また広義には及びそれらを祖と主張する現代のウェールズ人、コーンウォール人、ブルターニュ人も含まれる)の王が記されているが、これらは史実というよりも神話上の伝説としての性格が強い(ブリテン島神話)。 ただし何の資料も参考にしていないという訳ではなく、先に述べたようにギルダスらの先行する歴史書が資料として用いられている。他に自身もウェールズ人であり、また聖職者という立場も記述に影響を与えている。部分的には彼の空想が用いられているという点で創作的でもあるが、それも基本的には前述の史実を記録した資料に基づいており、完全な創作ではない。従って彼の記録した歴代君主の少なくない数は実際に存在した歴史上の人物であるが、同時に史実とは異なる伝承が付け加えられている場合がある。どうあれ、当時のブリタニア島の住民が自身の歴史をどのように考えていたかを知る上で重要な資料といえる。『ブリタニア列王伝』は幾つかの写本があるが、その中には中世ウェールズ語で書かれた物も残っている。 ジェフリーの記述した『ブリタニア列王伝』はトロイアの貴族ブルトゥス(トロイのブルータス)が島に流れ着き、自身の名からその土地をブリテン島と名付ける場面から始まる。これは明らかにラテン人のローマ神話に登場するトロイア貴族アイネイアースとラテン王女ラウィニアの伝承と類似しており、起源論の分類としてはトロイア起源説に分類される。またトロイのブルータスはアイネイアースの子孫(系譜は諸説あり)であり、シルウィウスやロームルスとも血統上の繋がりを持つと記録されている。 更に遠い祖先はギリシャ・ローマ神話の神々ではなくノアとされており、キリスト教の信仰心に基づく普遍史観が影響を与えている。一時は古代の歴史家ベロッソスの記録に符合すると主張されていたが、これは近世時代の歴史家・神学者ヴィテルボのアンニウスによる偽書であった事が証明されている。近世に影響を与えた歴史家ジョン・ベール、ラファエル・ホリンシッドらは偽ベロッソスの記録の「ケルティカの王」という伝承を信用して、それらをブリタニアの列伝に加えた。文学者ジョン・ミルトンの詩作にも影響がみられるが、今日では史学上の根拠は殆ど失われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「伝承上におけるブリタニア王の一覧」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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