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低障壁水素結合[ていしょうへきすいそけつごう] 低障壁水素結合(ていしょうへきすいそけつごう、)は、特殊な水素結合の一つ。水素結合アクセプターとドナーとの距離が特に短いため、結合が特に強い。通常の水素結合(O-H...Oの距離は少なくとも2.8 Å)では、水素イオン(プロトン)はどちらか一方のヘテロ原子に属している。距離が約2.55 Åまで短くなると、プロトンは両方の原子間を自由に(低障壁で)移動でき、低障壁水素結合型となる。この距離がさらに短くなる(< 2.29 Å)と、この結合は特に「短くて強い水素結合 (short-strong hydrogen bond: SSHB)」と呼ばれる。 低障壁水素結合は特に酵素反応と関連している。遷移状態において低障壁水素結合が形成されると、困難な反応にもかかわらず反応が顕著に加速する。 下に示されている様な、ある特定のアザクラウン型化合物において低障壁水素結合が見出されている。 本化合物では、プロトンは2つのアミドカルボニル酸素間に無理なく位置しており、その距離は2.45 Åである。この大員環は既に正電荷を持つ2つの第四級アンモニウムイオンユニットを有しているため、このような位置にプロトンが存在することが予期されていなかった。 ==脚注==
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「低障壁水素結合」の詳細全文を読む
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