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佐多岬ロードパーク : ウィキペディア日本語版
佐多岬ロードパーク[さたみさきろーどぱーく]

佐多岬ロードパーク(さたみさきロードパーク)は、鹿児島県南大隅町大泊から、九州本土最南端となる佐多岬までを結ぶ道路である。
かつては岩崎グループ鹿児島交通が運営する有料道路一般自動車道)であったが、2007年(平成19年)と2012年(平成24年)の2回に渡る南大隅町への譲渡により、全区間が町道として無料通行できるようになっている。無料開放後は正式には町道佐多岬公園線となっているが、佐多岬ロードパークを愛称としている。
途中まで鹿児島県道566号佐多岬公園線が並行しているが、佐多岬ロードパークへ合流しており、佐多岬まではこの道路を使わなければたどりつけない。
== 歴史 ==
鹿児島県を中心にさまざまな事業を展開している岩崎グループが、佐多岬周辺の観光開発を目的として建設した道路である。1957年(昭和32年)11月に、桜島における有料道路と並んで同時に出願したが、桜島の有料道路は後に取り下げられ、佐多岬ロードパークのみ着工した。当時、起点となる大泊までは自動車の通れる道路がまだなく、工事に用いるブルドーザーとその燃料の輸送には苦心し、海上を船で運搬する策を採っている。またこのために1958年(昭和33年)10月に私有道路の許可を受けた際には、ほかの自動車通行可能道路と接続されていない有料道路を認可することができないとの理由で、岩崎グループが大隅半島で運営していたバス会社である三州自動車(南薩鉄道と1964年(昭和39年)に合併して鹿児島交通となる)の専用道路としての認可であった。
錦江湾観光開発株式会社により7年の歳月と総工費5億7000万円を費やして建設し、1963年(昭和38年)7月29日に開通した。この際に県道も大泊まで開通して道路網と接続されたことから認可変更の申請を行って、1964年(昭和39年)5月2日に一般有料道路となった〔『岩崎與八郎伝』pp.137 - 142〕〔『佐多岬』p.99〕。佐多岬へ通じる観光道路としてだけではなく、途中にある田尻集落にとっての生活道路としての役割もあり、建設に際しては集落の共有地を提供するなどの協力が行われた〔「町長、善後策を要請、営業は踏面継続、佐多岬ロードパーク/鹿児島」朝日新聞鹿児島版2004年2月28日31面〕。
1973年に通行量がピークとなり、年間6万台の自動車が通行した〔「佐多岬ロードパーク線、南大隅町が無料化、一部譲渡に伴い/鹿児島県」朝日新聞鹿児島版2007年4月28日30面〕。しかしその後減少に転じ、2005年には年間2万台まで減少していた〔。これにより路面補修等の作業も滞るようになった〔。2004年頃から岩崎グループでは道路の休止を検討し始め、実際に運輸局に2004年5月10日からの1年間の休止を申請した〔「休止許可申請を運輸局に提出、佐多岬ロードパーク/鹿児島」朝日新聞鹿児島版2004年3月10日31面〕。観光振興と生活道路の維持の観点から地元の町との協議が行われ、当面岩崎グループによる運営を続けるほか、町が別途取得した県有地など合計1万平方メートルの土地との無償交換により町に道路を移管する方針となった〔「引き続き通行可、一部を町管理へ、佐多岬ロードパーク/鹿児島」朝日新聞鹿児島版2005年3月31日35面〕。
2007年4月26日から第1料金所から第2料金所までの約6 kmの区間が地元の南大隅町へ譲渡され、無料で通行できる町道となった。その後も第2料金所より先の約2.2 kmの区間については岩崎側が管理していたが、国立公園の中であり規制が厳しいことや、観光施設の改善に多額の経費が必要となることなどから今後投資する計画はなく、一帯を行政側に委譲したい意向を示していた〔「いわさき「佐多岬 今後投資せず」県などと4者会合」南日本新聞2008年10月15日〕。
2012年10月、南大隅町が5億2560万円で残る全区間を購入することが明らかになった。町が購入するのは入園券売り場(旧第二料金所)から公園入り口までで、遊歩道などその他の施設は併せて無償譲渡されることになった〔「佐多岬道、南大隅町が購入へ/5億円で岩崎側から、来月から入園を無料化」南日本新聞2012年10月3日朝刊〕。使用されていない公園内のレストハウス跡や展望台は解体し、県が新たに整備する計画という〔「佐多岬道買収/景勝地の整備を急ごう」南日本新聞2012年10月4日朝刊〕。2012年10月30日に譲渡が行われ、全区間が南大隅町の町道となった〔「佐多岬道が無料開通/南大隅町」南日本新聞2012年10月31日朝刊〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「佐多岬ロードパーク」の詳細全文を読む



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