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共同被告同志に告ぐる書[きょうどうひこくどうしにつぐるしょ]
共同被告同志に告ぐる書(きょうどうひこくどうしにつぐるしょ)とは、1933年6月10日に日本共産党幹部の佐野学と鍋山貞親が公表した転向宣言。俗に「佐野・鍋山転向声明」・「転向声明」という。 ==概要== 佐野学と鍋山貞親は検挙後、共産主義に疑念を抱くようになった。そこで検察は二人を対面させて議論させた。議論を通じて両者の見解は一致し、1933年6月10日に「共同被告同志に告ぐる書」と題する声明書を公表した。既に獄中にあった党員に対しても、刑務所を通じて彼らの転向声明書が配布された。 この声明書の効果は絶大で、一ヶ月もしないうちに幹部の高橋貞樹・三田村四郎・中尾勝男・風間丈吉・田中清玄が転向、学者の河上肇も転向宣言をし、以降雪崩を打ったかのように転向が相次いだ。転向せずに終戦を迎えたのは宮本顕治など少数のみであった〔保阪正康 昭和史の大河を往く 第251回 サンデー毎日 2011年3月27日特大号 pp.52-55〕。
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