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体外離脱体験 : ウィキペディア日本語版
体外離脱[たいがいりだつ]

体外離脱(たいがいりだつ)あるいは体外離脱体験(たいがいりだつたいけん、体脱体験とも、、略称: または )とは、自分の肉体から抜け出す感覚体験のことである。

== 概説 ==

体外離脱とは、自分が肉体の外に出ている、あるいは自分の物理的な肉体を外から見ている、という印象を伴う一連の体験である。国籍文化圏にかかわらず、このような感覚は見られ、10人に1人程度は生涯に一度は経験はしているとも言われている。
体外離脱体験では、自分自身の身体が上部から見下ろす視点になり、トンネルや光といったイメージが現われることもある。稀に体外離脱で移動したとされる地点で、第三者により目撃されたというケースがある〔明治大学情報コミュニケーション学部教授 メタ超心理学研究室 石川 幹人”7-2 体脱体験と臨死体験” 〕。
体外離脱が起こるのは、主に、何かしら危険に遭遇した時、臨死体験をしている最中(臨死体験中に体外離脱も体験する確率は約40%〔)、あるいは向精神性の薬物を使っている時であるとされる。だが人によっては、平常時、ごく普通の睡眠中、明晰夢の最中や、いわゆる「金縛り」が起きている時に経験することもあるという。自らの意思で体外離脱体験をコントロールする人もいる。ヨーガ行者などは修行中に体外離脱を起こすことがある〔マイケル・タルボット『投影された宇宙』春秋社〕。
体外離脱は「夢」や明晰夢の体験と似ているが、体外離脱では夢見のような急速眼球運動は起きないので,夢見とは異なる状態にあるとされる。〔また体外離脱後には夢とは比較にならないほど強いリアリティーを伴う世界が現れると報告する者も多い〔ロバート・モンロー『体外への旅』他〕。
体外離脱後に訪れる世界については、主観と客観の入り混じるイマジナルな世界であるという報告が多い。一例を挙げれば、ロバート・モンローは体外離脱中に遠方の住居にいる友人を訪れ、その室内を正確に描写することが出来たが、その友人が現実では全く言わない台詞を言った、といったケースを紹介している〔。もある。アメリカの神秘主義の作家のは体外離脱中に知覚した対象を、現実構造に変換する知覚能力を発達させることが出来るのではないか、と推測している〔。一方で臨死体験における体外離脱では、昏睡状態にある体験者が部屋や遠隔地の様子を詳細に描写できたケースが数多く報告されている。
体外離脱、あるいはそれに伴って現れる微細身体を指す名称は様々であり、日本では生霊、近代ヨーロッパでの神智学人智学、などの神秘学ではアストラル体エーテル体アストラル投射など様々な名称で呼ばれている。
体外離脱現象は、エジプト文明北米インディアンオセアニアヘブライの文化、ギリシア哲学、中世の錬金術ヒンドゥー教イスラム教などの文化で見られる。ディーン・シールズの研究によると、44の非西欧文化の中で体外離脱現象が見られない文化は3つしかないという。また、人類学者のエリカ・ブルギニオンが世界中の488の文化を調査したところ、その89%において体外離脱についての何らかの言い伝えが存在したという〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Out-of-body experience 」があります。



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