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体性幹細胞 : ウィキペディア日本語版
成体幹細胞[せいたいみきさいぼう]

成体幹細胞()は、生物の体内に見られる最終分化していない細胞である。細胞分裂によって増殖することにより、最終分化細胞への前駆細胞の供給源として、死んだ細胞を補充し損傷した組織を再生される機能をもつものである。体性幹細胞()、組織幹細胞()とも呼ばれる。通常、成体幹細胞は特定の複数種の細胞にしか分化することができない(多分化性)。
近年、多能性を持つ細胞の存在が主張されている。このような細胞が存在すれば、潜在的には少数の細胞から臓器全体を再生させる能力を持つことから注目されている。また、これらの細胞は胚性幹細胞と違って成人の組織サンプルから得ることができ、ヒトの胚を破壊する必要がないため、研究と治療に使っても議論を招くことはない。主にヒトのほか、マウスラットといったモデル生物で研究されている。
==特性==
幹細胞は、以下の2つの特性を持っている。
*自己複製。細胞分裂の周期を多数経ても、未分化状態を維持する能力。
*分化多能性。特定の細胞型しか作り出せない単能性の細胞と異なり、さまざまな細胞型の子孫を作り出せる能力。ただし単能性で自己複製能をもつ幹細胞も存在し得ると考えて、多能性は幹細胞の本質ではないとみなす研究者もいる〔
〕。これらの特性は、のように単一細胞の子孫を確認できる手法を用いればin vitro(生体外)で比較的容易に実証できる。しかし、in vitroでは細胞培養の条件によって細胞の挙動が変わることが知られている。そのため特定の細胞集団がin vivo(生体内)で幹細胞性を持つことの証明は難しく、生体内の幹細胞とされる細胞集団のなかには、本当に幹細胞なのか議論の的となっているものもある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「成体幹細胞」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Adult stem cell 」があります。



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