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侵入阻害剤(しんにゅうそがいざい、Entry inhibitors)は、抗レトロウイルス薬の一種であり、HIV感染症に対する併用療法に用いられる。侵入阻害剤は、侵入阻害薬とも呼ばれる〔HIV感染症治療研究会(編);HIV感染症「治療の手引き」第17版(2013/12) P25〕 〔侵入阻害剤とは エイズ関連用語集〕 〔 メルクマニュアルによるHIVの解説 日本語版, 英語版 〕。下位項目に「融合阻害薬」、「共受容体阻害薬」等がある。 侵入阻害剤に部類される薬剤は、HIVウイルスがヒトの細胞に侵入することを阻害することで、 HIVの複製サイクルを阻害し、HIV感染からAIDSへの進行を遅らせる。 == HIV侵入の機序 == HIVが細胞に侵入するためには、以下の両方が必要である。〔 * 細胞表面にCD4が発現していること、 * 細胞表面に特定のコレセプター(共受容体 coreceptor)が発現していること 上記のコレセプターとしては、CXCR4とCCR5が知られ、これらは本来はケモカイン受容体として働くものである。 どちらのケモカイン受容体を、コレセプターとして使用するかはウイルス株ごとに決まっており、それぞれ、以下のように言われるといわれる。〔 * CCR5のみを使用するCCR5指向性HIV(R5ウイルス) * CXCR4のみを使用するCXCR4指向性HIV(X4ウイルス) * 両方を使用することができる二重指向性HIVがある。 CD4と上記のコレセプターを共に発現している細胞は以下のとおりである。 * CD4とCXCR4を発現している細胞はT細胞である。 * CD4とCCR5を発現している細胞はマクロファージである。 従って、HIVはこの2種類の細胞に感染する〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「侵入阻害剤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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