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俗楽旋律考(ぞくがくせんりつこう)は、物理学者、上原六四郎の著。1895年刊。和装1巻。日本の俗楽の旋法と音階を,都節音階(陰旋法)と田舎節音階(陽旋法)に分けて明らかにし、のちにこれを三味線、箏、および尺八などの楽器にあてはめ、楽器の調子と転調法とを楽理上あきらかにした。上原は当時、東京音楽学校教授で、音楽理論研究家であるとともに荒木古童門下の尺八の妙手でもあった。 日本の俗楽の音階については伊沢修二がすでに古代ギリシャのドリアン音階およびフリギア音階などと同種のものとしたが、上原は両者の間には根本的な相違があるとした。すなわち5音音階を基礎とし、これを田舎節と都節との2種に分け、その原型を次のようにし、実際の利用にあたっては上行する場合のみ次のように変化するとした。 * 田舎節 - 宮、○、○、羽、○、徴、○、角、○、○、商、○、宮 * 都節 - 宮、○、○、○、羽、徴、○、角、○、○、○、商、宮 * 田舎節上行 - 宮、○、羽嬰、○、○、徴、○、角、○、○、商、○、宮 * 都節上行 - 宮、○、羽嬰、○、○、徴、○、角、○、○、○、商、宮 また、日本の12律を西洋の12律と対応させ、日本音楽の旋律を洋楽譜を用いてあらわす理論上の根拠を与えた。 岩波文庫所収。 category:旋法 category:音階 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「俗楽旋律考」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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