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信頼 *信頼(しんらい)については、以下で解説。 *信頼(のぶより)は、日本人の人名の一つ。藤原信頼など。 ---- 信頼(しんらい)とは、相手を信用し、頼りにすること。 ==社会学・社会心理学・心理学における信頼== 乳児期・幼児期の発達課題に、信頼の獲得があり、これに失敗すると、生涯他者を信用することを躊躇するという。 社会学者ニクラス・ルーマンが自著で、信頼概念の社会学的分析の必要性を訴えた後、アンソニー・ギデンズや社会心理学者たちの研究が増加した。現在リスク研究などの分野でも、信頼は重要な分析概念である。 社会心理学者山岸俊男は『信頼の構造』(1998年)で、「相手が自分を搾取〔社会関係の中で 酷い目 に遭うことを指す。酷い目に遭う可能性が存在することを社会的不確実性と呼ぶ。〕しようとする意図をもっていないという期待」のうち、相手が自分を搾取しようとすることが相手自身にとっての不利益になるからそうしないだろうという期待、すなわち「相手の自己利益の評価」にもとづく期待を「安心」(assurance)、「相手の人格や相手が自分に対してもつ感情についての評価」にもとづく期待を「信頼」(trust)として、安心と信頼を区別して考察する。〔『信頼の構造』 pp.31-53 信頼概念の整理〕
〔『信頼の構造』 pp.31-53 信頼概念の整理〕 山岸によれば、現在〔1998年初版の本。〕、欧米では信頼の崩壊が〔『信頼の構造』 pp.199, 200。筆者は信頼の崩壊ではなく、用心深さの増大だと認識しているとする。〕、旧社会主義国では中央権力の弱体化による安心の崩壊が〔『信頼の構造』 pp.200, 201〕起こっており、日本社会では閉鎖的な社会から開かれた社会への移行が課題になっている〔『信頼の構造』 pp.201, 202〕とする。山岸は、「集団主義社会〔『信頼の構造』 p.1。「『内集団ひいき』の程度がとくに強い社会のこと」。〕は安心を生み出すが信頼を破壊する」〔『信頼の構造』 pp.1, 185〕がこの本で言おうとするメッセージだとして、他人を信頼する正直者が馬鹿を見ない開かれた社会を目指し〔『信頼の構造』 p.202〕、社会的知性〔『信頼の構造』 p.179〕に裏打ちされた「一般的信頼」〔『信頼の構造』 p.202〕が集団主義的関係、すなわち やくざ型コミットメント〔『信頼の構造』 pp.64-66 コミットメント関係、やくざ型コミットメント関係の形成〕が提供する「安心」〔『信頼の構造』 p.198〕にとって変わる道を、進化ゲーム的アプローチ、共進化の概念を中心に据えて〔『信頼の構造』 pp.185-188〕模索する〔『信頼の構造』 pp.185-202 開かれた社会の基盤を求めて〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「信頼」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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