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個人主義(こじんしゅぎ、、)とは、国家や社会の権威に対して個人の権利と自由を尊重することを主張する立場。あるいは共同体や国家、民族、家の重要性の根拠を個人の尊厳に求め、その権利と義務の発生原理を説く思想。ラテン語のindividuus(不可分なもの)に由来する。対語は、全体主義・集団主義。 個人主義は集産主義に反対する。西洋諸国は個人主義的で、個人主義の概念は西洋文化にあり、古代スカンジナビアのイデオロギー・ギリシャ哲学・キリスト教などに影響がある〔Southern Illinois University Press「Sweden, Enlarged Edition: The Nation's History」Franklin D. Scott ISBN:978-0809314898 1988年 p.31〕〔ワシントン州立大学 http://public.wsu.edu/~hughesc/individualism.htm〕。ゲルマン人は非常に個人主義的である〔PHP研究所「日本人が知らないヨーロッパ46ヵ国の国民性」造事務所 ISBN:978-4569760322 2013年〕。非西洋諸国は集産主義社会である。 個人主義と「利己主義」は同一ではない。個人主義は個人の自立独行、私生活の保全、相互尊重、自分の意見を表明する、周囲の圧力をかわす、チームワーク、男女の平等、自由意志、自由貿易に大きな価値を置いている。個人主義者はまた、各人または各家庭は所有物を獲得したり、それを彼らの思うままに管理し処分する便宜を最大限に享受する所有システムを含意している。 == 歴史 == 「個人主義」は、多義的な言葉であって、個々の言説が意味するところは一様ではない〔スティーブン・ルークス「個人主義の諸類型」フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』2巻 p.213. 平凡社、1990〕〔世界大百科事典10 コウフ-コン 平凡社 2007年9月改訂新版 p.318 個人主義〕が、人間の尊厳と自己決定という2つの価値概念と、個人は理性的存在または個性的存在であるという認知的概念を共有する〔世界大百科事典10 コウフ-コン 平凡社 2007年9月改訂新版 p.318 個人主義〕。individualismeというフランス語が発祥である〔スティーブン・ルークス「個人主義の諸類型」フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』2巻 pp.213-223. 平凡社、1990〕。 もともとは啓蒙主義に対する非難を意味する言葉であった。啓蒙主義的な政治哲学は、トマス・ホッブズによって体系的にまとめられたのであるが、18世紀中葉、サン=シモン派は、啓蒙主義の哲学者を古代ギリシアのエピクロス派とストア派の利己主義を再生させた者たちであるとして個人主義者と非難した。フランスの政治家トクヴィルは、個人主義が民主主義の自然の産物であるとした上で、アメリカ人は自由によって個人主義を克服したのだとして、やはり否定的にみていた〔スティーブン・ルークス「個人主義の諸類型」フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』2巻 pp.213-223. 平凡社、1990〕。 これに対して、啓蒙主義の画一性を批判して個人主義に、個人の独自性、独創性、発展性という積極的な意味を吹き込んだのは、1840年代ドイツのカール・ブリュッゲマンで、その伝統は、フリードリヒ・シュライアマハーらに受け継がれた。ヤーコプ・ブルクハルトにとっては、イタリア・ルネサンスの文化がその理想であった〔スティーブン・ルークス「個人主義の諸類型」フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』2巻 pp.213-223. 平凡社、1990〕。 個人主義という語が、現在用いられているような、共産主義や全体主義といった主張とは両立し難い「社会的な理想」というような意味合いで用いられるようになったのは、19世紀から20世紀にかけてのアメリカ合衆国においてである〔スティーブン・ルークス「個人主義の諸類型」フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』2巻 pp.213-223. 平凡社、1990〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「個人主義」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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