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倒産(とうさん)とは、明確な定義はないが、概ね、個人や法人などの経済主体が経済的に破綻して弁済期にある債務を一般的に弁済できなくなり、経済活動をそのまま続けることが不可能になること(さらには、そのようなおそれが生じること)をいう。法人の場合は、経営破綻(けいえいはたん)ともいう。なお、一社の企業が倒産することにより、関連会社や取引企業が連鎖的に倒産することを連鎖倒産(れんさとうさん)という。 倒産状態になった経済主体による、債権者への弁済のための処理ないし手続を、倒産処理ないし倒産(処理)手続といい、私的・法的の区別と清算型・再建型の区別とがある。 法的倒産手続には、日本の場合、破産、会社更生、民事再生などがある。倒産手続は、債権者から申し立てられる場合と債務者(倒産者)自身が申し立てる場合のほか、特殊なケースとして監督当局の申立てによって開始することもある。 == 歴史 == === 西洋 === 旧約聖書とユダヤ教聖典においては、モーセの律法が、聖年(ヨベルの年)が50年ごとに訪れ、天の命令により、ユダヤ人の間ですべての債務が除かれ、すべての債務奴隷は自由の身になると定めている〔Leviticus 25:8–54.〕。さらに、聖書の申命記15:1-2では、債務免除のヘブライ(ユダヤ)法を見ることができ、そこでは7年ごとに債務を免除することを命じている。 古代ギリシアでは、倒産(破産)というものは存在しなかった。もし父が債務を負い(都市で生まれた成年男子のみが市民となることができたので、法的に財産の所有者となるのは「父」であった。)、それを支払うことができなくなれば、彼の全家族(妻、子ども、使用人)は、債権者が彼らの労働によって損失を取り戻すまでの間、債務奴隷とされた。古代ギリシアの多くの都市国家では、債務奴隷となる期間を5年間に限っており、また債務奴隷は生命と手足については保護されていた。これは通常の奴隷には与えられていない保護であった。ただし、債務者の使用人については債権者がその一線を超えることもあり、新しい主人に死ぬまで仕えさせられることも多かった。そのような場合、労働条件は以前よりずっと過酷であるのが普通であった。 英語の bankruptcy という単語は、古代ラテン語の''bancus''(台、テーブル)と''ruptus''(壊れた)から生成された。bank(銀行)はもともとは台のことを指している。昔の銀行家たちは、公の場所、市場や定期市などで、台を持ち、そこでお金を徴収したり為替手形を書いたりしていた。そのため、銀行家が破綻すると、彼はその台を壊し、公衆に、台の所有者はもはや事業を続ける状況にはなくなったということを知らせた。この慣行はイタリアでよく行われており、bankruptという単語はイタリア語の''banco rotto'' (broken bank) に由来すると言われている。しかし、フランス語の''banque''(テーブル)と''route''(痕跡、足跡)から来ているとする人もいる。これは、以前は地面に固定されていたが今はなくなってしまったテーブルの、地面に残った跡の隠喩である。このように考える人は、破産者の起源は、古代ローマの ''mensarii'' や ''argentarii'' に遡るとする。彼らは公の場所に ''tabernae'' や ''mensae'' という持ち場を持っており、夜逃げをするときや委託されたお金を持って逃げるときには、自分の持ち場の痕跡だけを跡に残して行った。 英米法上、債務の免除を伴う破産制度が導入されたのは、1705年のアン女王時代の制定法においてであり、そこでは、支払不能となった債務については、可能な限りの支払をするための資産を集めるのに協力した破産者に対する報奨として、免除が与えられた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「倒産」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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