翻訳と辞書 |
潜在精巣[せんざいせいそう]
潜在精巣(せんざいせいそう、)は、精巣の下降が不完全で鼠径管ないし腹腔内に停留し、陰嚢内に納まっていない状態。停留精巣(ていりゅうせいそう)、陰睾とも呼ばれる。潜在精巣では精巣が高い温度条件下にあるため、正常な精子を生産することができず、精巣のアンドロゲン分泌機能も阻害される傾向にある。したがって、両側性の潜在精巣である場合は生殖能力がないが、片側性の場合は生殖能力は低下するが、完全に失われるわけではない。 == ヒトにおける停留精巣 == 新生児の4.1%~6.9%に発生し、特に低体重児では19.8%~22.5%と高頻度に発生する〔イヤーノート 2015: 内科・外科編 E124 メディック・メディア ISBN 978-4896325102〕。生後半数以上が自然降下するが、その時期はほとんど生後3ヵ月以内〔。生後6ヵ月までは自然降下を期待して経過観察とするが、将来の妊孕性を考慮し、1歳前後、遅くとも2歳までに精巣固定術を行う〔。腹部に停留している場合、90%は思春期までに精細胞が完全に消滅する。しかしながら陰嚢上部に留まれば20%程度の消滅にとどまり、停留部位によって危険性は異なる。 下垂体性性ホルモン欠損症例ではhCG/GnRHによるホルモン療法で精巣の下降が期待できる場合もある。また、多くの場合において第二次性徴は普通に発来するが、一部に遅延する症例も見られる。 また、外科的な精巣固定手術のみではなく、hCG/hMG、テストステロンなどによるホルモン療法が必要になる事が多い〔『内分泌疾患 性機能障害』〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「潜在精巣」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cryptorchidism 」があります。
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|