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元在日ブラジル人のブラジル帰国者 : ウィキペディア日本語版 | 元在日ブラジル人のブラジル帰国者[もとざいにちぶらじるじんのぶらじるきこくしゃ]
元在日ブラジル人のブラジル帰国者(もとざいにちブラジルじんのブラジルきこくしゃ)は、ブラジル帰国後の元在日のブラジル人の様子を示す。
== 沿革 == 2008年の世界的経済不況により在日ブラジル人が母国であるブラジルへ帰国するケースが急速に増加。2010年末までに8万人以上。リーマン・ショック直後の2008年9月から、ブラジル人の入国者より出国者のほうが上回るようになった。そのピークは2009年1-3月で、毎月1万人くらいのブラジル人が減少、日本からブラジルに行く飛行機は常に満席だったという。それから減少のペースは落ちるものの、一貫して減少していった。 その背景には、不安定な労働市場での地位、自動車や電機のような輸出産業で働いていたがゆえに他の国の不況の影響を直撃したことがある〔梶田孝道・丹野清人・樋口直人『顔の見えない定住化 日系ブラジル人と国家・市場・移民ネットワーク』名古屋大学出版会、2005年〕。在日ブラジル人のほとんどは、派遣会社を通した間接雇用で働いており、真先に首切りにあった。 それに加えて、こうした不安定な就労状況を公的機関が20年近く放置してきた現実がある。〔樋口直人「経済危機と在日ブラジル人 何が大量失業・帰国をもたらしたのか」『大原社会問題研究所雑誌』622号、2010年(http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/622/622-05.pdf)〕厚生労働省は、在日ブラジル人だけでなく外国人の職業訓練や労働市場の改善について何もしてこなかった。市町村や都道府県も、多文化共生政策として相互理解や生活情報の提供といったことはしてきたが、不安定な労働市場については何もしてこなかった。そのつけが一気に出たのがリーマン・ショック後の大量解雇であった。 経済危機のときに行なわれた各種調査ではブラジル人の失業率は26-47%に達していた。〔樋口直人(http://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20101204/resume/higuchi.pdf)〕失業しても日本に住むものは多いが、大量の首切りが大量の帰国に結びついている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「元在日ブラジル人のブラジル帰国者」の詳細全文を読む
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