翻訳と辞書 |
先天性無痛無汗症[せんてんせいむつうむかんしょう] 先天性無痛無汗症(せんてんせいむつうむかんしょう、英:Congenital Insensitivity to Pain with Anhidrosis, CIPA)とは、運動麻痺を伴わない、全身の無痛を主症状とする疾患である。温痛覚障害に自律神経障害を合併する遺伝性疾患を、遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー( - ニューロパシーともいう、hereditary sensory and autonomic neuropathies, HSAN)と呼ぶが、このうちIV型とV型が 本疾患に相当する。IV型は全身の温痛覚消失に、全身の発汗低下または消失、様々な程度の 精神発達遅滞を示す疾患である。V型は比較的軽度であり、全身の温痛覚消失を示すものの、発汗低下や精神発達遅滞を伴わない。しかしながら、IV型と診断される患者の中にも精神発達遅滞がごく軽度の患者がいる。また、V型と診断される患者の中にも、軽度の発汗の低下を示す患者もいる。そのため、これらはオーバーラップする型と考えられ始めた。 〔 難病法の指定難病として、重症例が助成の対象となった。 == 原因 == 遺伝性疾患であり、常染色体劣性で遺伝する。IV型はNTRK1(Neuropathic Tyrosine Kinase Receptor Type 1) の変異が証明されているものの、症状に結びつく詳細メカニズムは未判明である。V型はNGFB(Nerve Growth Factor Beta)の変異があり、軽症の症状を示すヘテロ結合の患者も報告例がある。いずれも末梢神経の小径有髄線維(Aδ線維)および無髄線維(C 線維)の減少が報告されている。中枢神経系の機序は明らかでない。近年IV型とV型はオーバーラップする型とみなされ始めており、IV型と考えられる患者でNGFBの変異が証明されることがある。またV型とほぼ同一の表現型を示す、SCN9A(Sodium Channel、Voltage-gated、α Subunit)の変異を示す報告例もある。〔 逆にNGFの研究から鎮痛薬の開発を行おうとする研究も存在する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「先天性無痛無汗症」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|