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『光速エスパー』(こうそくエスパー)は、1967年8月1日から1968年1月23日まで日本テレビ系で全26話が放送された、宣弘社製作の特撮番組、および劇中に登場する主人公の通称。家電メーカー東芝のマスコットキャラクターでもあった。 == 概要 == 高熱や放射能を遮断し、飛行能力などさまざまな特殊機能を持つ強化服を装着した少年が活躍する。 強化服を装着した主人公はエスパーと呼ばれるが、ESP能力を持つ人間という意味ではなく、「エスパー」はコードネームとして使われているだけである(登場する敵役や脇役の宇宙人たちは超能力を持っている)。 自力で超人的な主人公が奇抜な扮装をしているのではなく、特徴的な装束そのものが能力(こちらは超能力に近い)を持っている、という、日本で「強化服」の概念を広めた先駆的な作品。 また素性がまったく普通の少年であることは、当時一層視聴者に親しみと憧れをかきたてた。 怪獣ブーム以降の作品にもかかわらず、巨大怪獣が登場するのではなく、劇中で起きるのは怪事件・怪現象であり、従来の少年ヒーローにSF要素を加味した作風となっている。エスパーが基本的に等身大ヒーローであることもあるが、スポンサーの意向もあり〔『シルバー仮面 アイアンキング レッドバロン大全 宣弘社ヒーローの世界』岩佐陽一・編、双葉社、2001年、180頁。〕、当時としてはSFテイストをもった良質のプロットが多く投入され「科学時代に相応しい(当時のキャッチフレーズ)、科学が問題を解決する明るい未来の物語」に仕上がっている〔。 当初、家電メーカー東芝のマスコットキャラクターとして1964年に漫画家あさのりじのデザインで制作され、その後、同社をスポンサーとして子ども向けの特撮テレビドラマとして企画された。主人公「東ヒカル」の命名は同社のイメージソングの一節「光る東芝」から採られている。同様のネーミングから「芝光子」というガールフレンドも登場する。 『サザエさん』に先行する東芝のマスコットキャラクターとして、1964年から1970年代まで全国の東芝の電気店のシャッターにイラストが描かれ、店頭に販促用のディスプレイ人形が設置された〔。 また「エスパー」は同社の電動鉛筆削り器のペットネームとしても使用された。 東芝一社提供番組のいくつかは、タイトル前に「光る東芝」が流されたが、本番組の冒頭のそれは他の番組と異なり、エスパーが飛び回る本作品専用のアニメーションで作られていた。 1966年に900万円の製作費でパイロットフィルムが製作された〔『福島民報』1967年7月23日。〕が、劇場映画の手法で制作されたものの、時間と経費が掛かり失敗の連続であった〔。なお、パイロット版は近未来が舞台となっている〔『宇宙船』 VOL・10 朝日ソノラマ、1982年、15頁。〕 メディア提携として、本放送時にはあさのりじが、再放送時には松本零士が雑誌連載を行った〔。前者は1966年から1968年まで『少年』(光文社)にて、後者は1968年から1969年まで『少年ブック』(集英社)及び『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載。松本版は仕事を受けるにあたって「好きにやらせてくれるなら」という条件を出したこともあり、全くのオリジナルストーリーになっており、のちに主人公名が『宇宙戦艦ヤマト』に流用され(アニメ雑誌『アニメディア』に掲載されたヒーロー相関図では、はっきりと同一人物と記されていた)、主人公の境遇は『銀河鉄道999』の星野鉄郎のキャラクター原型の一つとなった。 この松本版も東芝オフィシャルなものとして扱われ、広告や系列電気店のシャッター図案も後期は松本のデザインしたキャラクターに差し替えられている。 強化服と一体のフルフェイスヘルメットをかぶり、耳のアンテナがレシーバの中心を通っていない(『パーマン』のそれに類似)のがあさのりじのデザインしたキャラクター、ブーツとレシーバとショルダージェットが特徴的にディテールアップされウエストにベルトのある強化服、レシーバの中心軸と合ったアンテナをつけたジェット型のヘルメットをかぶり、極端なパースがつけられて左右の瞳の大きさが異なる絵が松本のデザインしたキャラクターである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「光速エスパー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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