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免職(めんしょく)とは、任命権者が公務員の職を一方的に免じ(解き・剥奪し)身分を失わせる処分をいう。なお通常、免職という表現は公務員に対して使われ、民間企業では解雇という表現が多い。 免職を表す語では、殆どの動物が頭部を切断されると死亡するのに例えて、「馘首(かくしゅ)」・「首を切る(或いは切られる)」・「首が飛ぶ」または、単純または平易に「クビ(になる、にする)」・「切る」と言った表現の方が一般的である。処分の態様として、懲戒免職と分限免職に区分される。 == 懲戒免職 == 懲戒免職(ちょうかいめんしょく)とは、職場内の綱紀粛正及び規律と秩序の維持を目的として懲罰の意味で行う免職のこと。職務に関するあらゆる懲戒処分の中で最も重い処分である。具体的には、法規違反や職務上の義務違反、職務懈怠、全体の奉仕者としてふさわしくない非行などを理由に行う。 任命権者は懲戒免職を行う前に、国家公務員は人事院、地方公務員は人事委員会もしくは公平委員会へ解雇予告の除外を申請し、認定が得られた場合には通常の退職手当を支給せずに、即日(即時)免職できる。この認定が得られない場合には、免職の際に解雇予告手当にあたる「予告を受けない退職者の退職手当」を支給しなければならない。 懲戒免職の宣告を受けた場合、その対象が20歳以上の成人では多くの場合で氏名や職名などが公表〔(例)懲戒処分の公表 (防衛省HP,「お知らせ」項)〕〔懲戒処分の公表指針について (平成15年人事院事務総長発)、ただし、20歳未満の者で懲戒免職に処された場合は本人の将来性等を考慮し公表されない場合もある。最終的な判断は部隊等の長の裁量に委ねられる〕され、再就職も非常に困難となる。また公務員は雇用保険に加入しないため、同制度上の失業給付を受けることもできないため再就職をしない限り収入を得る手段が全くない。さらに、宣告を受けた日から2年間、国家公務員の場合は国家公務員に、地方公務員の場合は当該地方公共団体の地方公務員の職に就くことはできない(国家公務員法・地方公務員法ともに『欠格事項』として定められている)。年金も職域年金相当部分の額の2分の1が60か月間支給停止される。 以上のようにきわめて厳しい処分であるため、その運用は厳格に定められており、民間企業であれば確実に懲戒解雇となるような行為であっても、多くの場合停職以下の処分や諭旨免職(後述)相当の処分となる。このため懲戒免職となるのは一見して極めて悪質なケースに限られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「免職」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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