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全権委任法[ぜんけんいにんほう]
全権委任法(ぜんけんいにんほう)は、ドイツ国において1933年3月23日に制定された法律。アドルフ・ヒトラー首相が率いる政府に、ヴァイマル憲法に拘束されない無制限の立法権を授権した。 この法律によって、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)がすでに手中にしていた権力には一応の合法性が与えられることとなり、ヴァイマル共和政は名実ともに崩壊、新たな「憲法体制」(Verfassung)が建築された〔制定手続きはヴァイマル憲法の憲法改正手続きにのっとって行われ、ヒトラーも制定理由を「新たな憲法体制」を作るためと説明している。〕。同法の成立をナチ党機関紙『フェルキッシャー・ベオバハター』は「第三ライヒ(第三帝国)」のはじまりであると宣言している。 == 名称 == 法律の正式名称は「民族および国家の危難を除去するための法律」()。 この法律は授権法(じゅけんほう、、)と呼ばれる、立法府が行政府に立法権を含む一定の権利を認める法律の一種であり、ドイツ語および英語では、他の授権法と用語上の区別はされていない。このため日本語においても単に「授権法」と呼ばれることもある〔「授権法(じゅけんほう)とは - コトバンク 」(コトバンク)。出典元、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)〕 また一方で、この法律ではない授権法を「全権委任法」と呼ぶ用法も存在する〔「独逸連立内閣 : 二閣僚を更迭して第二ストレーゼマン内閣成る 」大阪毎日新聞(1923.10.8 (大正12))(神戸大学附属図書館 デジタルアーカイブ 【 新聞記事文庫 】 )〕。また「全権授与法」という表記もある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「全権委任法」の詳細全文を読む
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