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全盲の僕が弁護士になった理由 : ウィキペディア日本語版
全盲の僕が弁護士になった理由[ぜんもうのぼくがべんごしになったわけ]

全盲の僕が弁護士になった理由』(ぜんもうのぼくがべんごしになったわけ)は、大胡田誠による日本のノンフィクション書籍。産まれて約半年後に先天性の緑内障であることがわかり、12歳の時に両目の視力が全て失われ全盲となった著者が、5度目の司法試験でようやく合格し、日本で3番目の全盲の弁護士となった経緯や、どういった心のあり方で日常を過ごし、どんな工夫を重ねて仕事をしているかなどが綴られている。
2014年、本作を原案としたテレビドラマが放送された。
== 内容 ==
; 序章 ある受刑者からの手紙
: 2010年に大胡田が国選弁護人として弁護を担当した受刑者Sの話。彼は脳梗塞によって手足の一部が麻痺してうまく仕事ができず、生活の困窮から万引きをしてしまい、全てに投げやりになっていたが、接見を重ねて次第に心を開く。大胡田は、全盲という大きな痛みを背負ったことで、他人が抱える悩みにも敏感になることができたと気づき、目が見えない自分だからこそできる仕事があると思うようになる。
; 第1章 全盲弁護士の仕事術
: 2007年12月に「渋谷シビック法律事務所」に入所し、様々な依頼を受けるようになる。仕事には専属アシスタントが付き、手紙やファックスの代読、事務書類の代筆の他、面談や接見に同伴してもらう。その他、画面読み上げソフトや点字電子手帳などの7つ道具も駆使して仕事に臨むが、それらには90万円近くの費用がかかり、半分を事務所が負担している。なぜそんな非効率的な人間を雇うのかを当時の所長に聞き、「事務所と依頼者のメリットになると思ったからだ」という一言をもらい、ふっきれる。
; 第2章 光を失って
: 1977年6月17日に仲伊豆市(現伊豆市)で生まれてからの生い立ち。生後半年経った頃、目の焦点が定まらない・しきりに眩しがるなどの症状に気付いた両親が病院に連れて行き、新生児の2万から3万人に1人が罹るという先天性緑内障であることが判明する。西洋医学、針きゅう、東洋医学など、できる治療は全て試したが成果は思わしくなく、これ以上は苦しむだけだと小学5年生の時に治療に見切りをつけ、そして6年生のある日、両眼ともに失明する。しかしその後も登山などの趣味も続け、故郷の沼津を離れて東京の筑波大学附属盲学校中等部への進学を決意し1人で上京。高等部と合わせて6年間の盲学校での生活を満喫する。中学2年生の時には全盲の弁護士・竹下義樹の手記『ぶつかって、ぶつかって。』を点字で読んで衝撃を受け、弁護士を志す。
: 前例のない全盲の学生の受験を拒否する大学もあったが、慶應義塾大学法学部法律学科に補欠合格し、入学辞退者がいたため繰り上げ合格となった。入学後も住まいさがしや授業自体に苦労するが、仲間に助けられながら勉強を続ける。そして大学1年の夏休み、法曹界を目指すきっかけとなった竹下義樹弁護士に密着取材をする機会を得る。
; 第3章 司法試験
: 司法試験に挑戦するための予備校探しにも苦労するが、伊藤塾のスタッフに出会えたことでビデオCDなど特別な教材を使うこともできるようになり、無事に受験することができる。しかし結果は惨憺たるもので、故郷の沼津に戻って3年間の浪人生活を送ることになる。その後、司法制度改革で司法試験の仕組みが変わったため、ロースクール(慶應義塾大学大学院法務研究科)に入学。勉強を続け、在学中には法務省と掛け合い、パソコンの画面読み上げソフトを使って司法試験を受けることができるよう、受験制度の改革にも成功した。そして2006年9月21日、新司法試験に合格する。
; 第4章 家族
: 武蔵野音楽大学の声楽科を卒業後、旧姓の大石亜矢子の名前で歌手活動をしている妻について。早産で生まれ、保育器で高濃度の酸素によって網膜が損傷したため未熟児網膜症となった、同じく全盲であり、さらに“見える”という感覚すら知らない彼女と筑波大付属盲学校の中等部で知り合い、沼津の浪人生活時に再会。5年の交際を経て、助産師の母親の死をきっかけに「一期一会」を強く感じ、2010年に結婚する。そして見えないからこそ何でも口に出し合いながら、身近な人の助けを上手に借りながら日常生活を送り、東日本大震災から4日後、計画停電の真っ最中に娘が産まれる。
; 終章 見えない壁を打ち破る
: 障害者の現状について。一部の駅にしか設置されていないホームドア身体障害者補助犬法があっても入店拒否される現実、障害者が生きやすい世の中についてなどを語る。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「全盲の僕が弁護士になった理由」の詳細全文を読む



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