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量子力学において,全角運動量量子数(ぜんかくうんどうりょうりょうしすう)は,軌道角運動量と固有角運動量(すなわち,スピン)を結合することで,与えられた粒子の全角運動量をパラメータ化する. 粒子のスピン角運動量をs,軌道角運動量ベクトルをℓとした場合,全角運動量jは以下で表される. : 関連する量子数に主全角運動量量子数 ''j''がある. ''j''は以下の範囲のとびとびの整数である. : ここで''ℓ''は軌道角運動量量子数(軌道角運動量をパラメータ化したもの)で,''s''はスピン量子数(スピンをパラメータ化したもの)である. 全角運動量ベクトルjと全角運動量量子数''j''の間の関係は以下のようになる(角運動量量子数を参照). : このベクトルの''z''成分は以下のようになる. : ここで''mj''は第二全角運動量量子数と呼ばれる. これは −''j'' から +''j''の間で1ずつ飛びとびの値をもつ. これは2''j'' + 1個の異なる''m''''j''の値を与える. 全角運動量は3次元回転群のリー代数so(3)のカシミール不変量に相当する. ==関連項目== * 主量子数 * 方位量子数 * 磁気量子数 * スピン量子数 * 角運動量の合成 * クレブシュ-ゴルダン係数 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「全角運動量量子数」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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