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全身こむら返り病 : ウィキペディア日本語版
全身こむら返り病[ぜんしんこむらがえりびょう]

全身こむら返り病:Satoyoshi syndrome)あるいは里吉病とは、有痛性の筋けいれんこむら返り)、脱毛、及び下痢で特徴付けられる稀な進行性疾患である。二次性の骨格異常発育障害を伴う場合もあり、女性では大多数に無月経を伴う内分泌異常が見られる。自己免疫疾患であると考えられているが、はっきりとした発症機序は明らかになっていない〔里吉営二郎、全身こむら返り病(里吉病) 日本内科学会雑誌 Vol.91 (2002) No.8 P2325-2328〕。 1967年里吉営二郎山田兼雄により初めて報告され、現在までに世界で40例ほどの報告がある。
== 症状 ==
小児期 に発症することが多く、ほとんどの場合6歳~15歳の間に症状が現われ始める。初期症状は下肢の筋けいれんおよび脱毛で、大抵は有痛性の筋けいれんが先行する。筋けいれんは進行性で激痛を伴う。1回の発作の持続時間は1分以内であることが多いが、一日における頻度は1回から100回程度と幅がある。重症の場合、患肢(特に母指)に異常肢位が見られることもある。症状が進行するに従い、けいれんを起こす部位が上行し大腿筋腹筋咬筋側頭筋へと広がっていく。通常、顔面筋呼吸筋は侵されないが、激しい筋けいれんにより呼吸発話が妨げられることがある。無発作期においては、上下肢および頸部に非刺激感受性ミオクローヌスが見られることもある。
約7割の患者において炭水化物および高グルコース食不耐性による下痢が見られる。また内分泌異常により、無月経や子宮の発育不全が生じる。10歳以下で発病した場合は関節の異常、骨端の変型、骨折による低身長の症状を示す〔〔Satoyoshi syndrome ''neurologyindia.com''〕。更に、呼吸器不全栄養不良などの合併症で死に至る場合もある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「全身こむら返り病」の詳細全文を読む



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