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公正世界仮説 : ウィキペディア日本語版
公正世界仮説
公正世界仮説(こうせいせかいかせつ、just-world hypothesis)または公正世界誤謬(こうせいせかいごびゅう、just-world fallacy)とは、この世界は人間の行いに対して公正な結果が返ってくる公正世界(just-world)である、と考える認知バイアス、もしくは仮説である。
== 概要 ==
「公正世界」であるこの世界においては、全ての正義は最終的には報われ、全ての悪行は最終的には罰せられる、と考える。この世界は公正世界である、という信念を公正世界信念(belief in a just world)という。公正世界においては 今まで起こった全ての出来事が、公正・不公正のバランスを復元しようとする大宇宙の力が働いた「結果」であり、そして今後もそうであるだろうことが期待される。この信念は一般的に大宇宙の正義、運命、摂理、因果、均衡、秩序、などの存在を暗示する。公正世界信念の保持者は、公正世界仮説に基づいて未来が予測できる、あるいは未来を自らコントロールできると考え、未来に対してポジティブなイメージを持つ。一方、「自らの公正世界信念に反して、一見何の罪のない人々が苦しむ」という、不合理な現実を正当化する合理的な理由としてこの公正世界仮説が使われた場合、「実は苦しむだけの理由があるのだ」という結論に達する非形式的誤謬をおこし、何の罪のない人々の「罪」を非難する犠牲者非難をしがちである。
例えば「自業自得」「人を呪わば穴二つ」「自分で蒔いた種」など、日本のことわざにもこの公正世界仮説を支持する言葉がある。この仮説は社会心理学者によって広く研究されてきており、メルビン・J・ラーナーが1960年代初頭に行った研究が嚆矢とされる〔Lerner, M.J. & Montada, L. (1998). An Overview: Advances in Belief in a Just World Theory and Methods, in Leo Montada & M.J. Lerner (Eds.). ''Responses to Victimizations and Belief in a Just World'' (1–7). Plenum Press: New York.〕。以来、様々な状況下や文化圏における、公正世界仮説に基づいた未来予測の調査が行われ、それによって公正世界信念の理論的な理解の明確化と拡張が行なわれてきた。〔Furnham, A. (2003). Belief in a just world: research progress over the past decade. ''Personality and Individual Differences''; 34: 795–817.〕。
なお、実際の現実のこの世界よりも公正な世界であるこの世界を定義する用語である「公正世界」とは反対に、実際の現実のこの世界よりも邪悪な世界であるこの世界を定義する用語は「Mean world」(訳語不明)と言う。また、公正か邪悪かはともかく、この世界が取り得るすべての世界(「可能世界」)の中で最も善い世界のことを「最善世界」と言い、ゴットフリート・ライプニッツによると現実のこの世界自身が「最善世界」だという。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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