|
内閣官房副長官(ないかくかんぼうふくちょうかん、Deputy Chief Cabinet Secretary)は、内閣官房長官を補佐する特別職の国家公務員。1998年7月より定員は3人(内閣法規定)。 == 概要 == 内閣官房副長官は、内閣官房長官の職務を助け、命を受けて内閣官房の事務をつかさどり、及びあらかじめ内閣官房長官の定めるところにより内閣官房長官不在の場合その職務を代行する(内閣法14条第3項)。任命対象の資格要件や副長官相互間の職務分担は法令上は明確には規定されていないが、政務担当として衆議院議員と参議院議員から1人ずつの計2人が、事務担当として事務次官経験者等のキャリア官僚から1人が、それぞれ任命されるのが慣例となっている。認証官であり待遇としては副大臣と同等(中央省庁改編前は政務次官待遇)である。ただし、組閣後の閣僚による記念撮影に同席するなど、他の副大臣とは扱いが異なることが多い。 政務担当の副長官は当選回数が少なく首相派閥から首相に近い側近政治家が任命されることが多い。閣僚経験者が就任する例もあるなど、かつての政務次官・副大臣に比べ重要なポストとみなされる。当職経験後に重要な役職を歴任することも多く、若手政治家の登竜門ポスト〔読売新聞2011年1月14日〕とされている(のちに首相になった官房副長官は2015年現在で竹下登、海部俊樹、森喜朗、安倍晋三、鳩山由紀夫の5人)。2011年には、大蔵大臣・財務大臣を歴任したベテラン政治家である藤井裕久、官房長官経験者である仙谷由人が就任するなど、官邸の機能強化の観点から異例の起用が相次いだ。 事務担当の副長官は、戦前の内閣書記官長の実質的な後継であり、中央省庁再編以前は旧内務省系官庁のうち警察庁、旧自治省、旧厚生省の次官級のポストを経験した者から任命されるのが慣例となっており、省庁再編後も概ね踏襲されてきた〔旧内務省系官庁の中で、建設省だけが除外されてきたのは、公共事業などで直接ゼネコンと交渉を持つ機会が多く、利権にからみやすい体質があるからだとされている。〕〔高山文彦 『霞が関影の権力者たち』 講談社 p319〕。一方で第1次安倍内閣では的場順三(旧大蔵省出身で国土事務次官経験者)が、野田内閣では竹歳誠(旧建設省出身で国土交通事務次官経験者)が就任するなど近年では慣例にとらわれない起用もなされている。事務次官等会議(現・次官連絡会議)を運営するなど各省間の調整を主な職務としており、官僚機構の頂点とみなされている。内閣を超えて長期間在任する例も多く、例えば石原信雄は自民党政権、非自民連立政権、自社さ政権にまたがって在任した。 内閣人事局長は内閣官房副長官の中から指名する者をもって充てられる(内閣法第21条)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「内閣官房副長官」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|