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円分多項式(えんぶんたこうしき、、)とは1の冪根に関連のある多項式である。具体的には次の式で定義される多項式 を指す。 : この定義からは明らかではないが、これは整数を係数に持つ多項式で、さらに有理数体上の既約多項式である。 多項式 ''x''''n'' - 1 は次のように円分多項式の積として既約分解される。 : ==概要== 一般に ''n'' 次方程式は代数的閉体において、重根を含め ''n'' 個の根を持つ。特に、複素数体は代数的閉体であるから、方程式 ''x''''n'' - 1 = 0 は複素数の範囲で ''n'' 個の根を持つ。 実際 ''e''2π''ik''/''n'' は ''k'' を 1 から ''n'' まで変化させると方程式 ''xn'' - 1 = 0 の ''n'' 個の異なる根をすべて与える。複素平面上にあるこれらの根は単位円の弧を ''n'' 等分する。これが円分多項式と呼ばれる所以である。 例えば、''x''4 - 1 = 0 は ''i'', -1, -''i'', 1 の4つの根を持ち、''k'' = 1, 2, 3, 4 に対応する。1 と -1 は2乗すると 1 になるので、''x''2 - 1 = 0 の根でもある。一方、''i'', -''i'' は4乗しなければ1とならない。この2つを根に持つ方程式が Φ4(''x'') = ''x''2 + 1 である。このように ''n'' 乗して初めて 1 となる複素数(1 の原始 ''n'' 乗根)全てを根に持ち、最高次数の項の係数が 1 である多項式が円分多項式 Φ''n''(''x'') である。 ''n'' 乗して初めて 1 になる条件は ''k'' と ''n'' が互いに素なことであるため、冒頭の定義が与えられる。定義からすぐに得られる帰納的関係式 : またはメビウスの反転公式により得られる : が計算上は有用である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「円分多項式」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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