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冤罪(えんざい)は、「無実であるのに犯罪者として扱われてしまうこと」を指す言葉である。つまり「濡れ衣」である〔『語源由来辞典』より濡れ衣 〕。 主な冤罪事件については「」および「」も参照のこと。 == 定義 == 無実者が刑事訴訟で有罪判決を受けることを指す立場もあれば、単に無実者が罪に問われることを指す立場もあり、法学辞典においても定義には揺れがみられる。 日本国政府は、麻生太郎総理時代、鳩山由紀夫総理時代、野田佳彦総理時代のいずれも、「法令上の用語ではなく、定義について特定の見解を有していない」として政府見解を示していない。 一方、第78代法務大臣であった長勢甚遠は、2007年5月の衆議院法務委員会において「有罪になった方が実は無罪であったというケースが一般的に冤罪と言われているのではないかと思う」「''(志布志事件のように)''被告人が無罪になったときも冤罪と言うのは、一般的ではないのではないか」との見解を述べている。また、第79・80代法務大臣の鳩山邦夫も、冤罪を「人違いで逮捕され、裁判中や服役後に真犯人が現われたケース」と定義付ける立場から、法務省での2008年2月の会合の場で「志布志事件は冤罪と呼ぶべきではない」との発言を行った。これを志布志事件の元被告人らから批判された鳩山は直後に謝罪を行い、「この全く意味の不確定な冤罪という言葉」を以後公式の場では一切用いない、との考えを述べた〔。しかし、法務省はその後も、冤罪の定義を「真犯人ではない者に対する有罪判決が確定するなどの事態を念頭に置いて用いた」報告書を公表している。 また、法学者の今村力三郎は、「世人は冤罪とは、常に全然無実の罪に陥ったもののように考えているが、我々専門家のいう冤罪とは、ある罪を犯したる事実はあっても、裁判官の認定が事実の真相を誤ったり、あるいは法律の適用を誤ったりして、相当刑よりも過重の刑罰に処せられたる場合も等しく冤罪とするのである」として、無実のみならず量刑不当も冤罪に含める見方を示している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「冤罪」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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