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冬虫夏草[とうちゅうかそう]
冬虫夏草(とうちゅうかそう、ふゆむしなつくさ、英名:''Ophiocordyceps sinensis'',旧''Cordyceps sinensis'')は、蛾(ガ)の仲間の幼虫に寄生するキノコの一種。中医学・漢方の生薬や、薬膳料理・中華料理などの素材として用いられる、いわゆる「天然物」の冬虫夏草は、チベット等に生息するオオコウモリガの幼虫に寄生して発生するオフィオコルディセプス・シネンシスを指す。 別名を「中華虫草」ともいう。「冬虫夏草」の名称は、チベットで古くに、この菌が冬は虫の姿で過ごし、夏になると草になると考えたことから名付けられた。チベット文字での呼称「」を漢語に直訳したものが「冬虫夏草」である。 なお、英名は2007年にCordyceps sinensisからOphiocordyceps sinensisに改められた。 == 分布 == チベット高原やヒマラヤ地方の海抜3,000mから4,000mの高山地帯で、草原の地中にトンネルを掘って暮らす大型のコウモリガ科の蛾である''Hepialus armoricanus'' Oberthur()の幼虫に寄生する。中国の行政地域で言えば、チベット自治区、青海省、四川省を中心に、雲南省、甘粛省、貴州省などでよく見られ、夏に採取されている。 この種の蛾は夏に地面に産卵し、約1か月で孵化して、土にもぐりこむが、このときに冬虫夏草属の真菌に感染すると、幼虫の体内で菌がゆっくり生長する。幼虫は約4年で成虫となるが、幼虫の中で徐々に増えた菌は、春になると幼虫の養分を利用して菌糸が成長を始め、夏に地面から生える。地中部は幼虫の外観を保っており「冬虫夏草」の姿となる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「冬虫夏草」の詳細全文を読む
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