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出世大相撲は、テクノスジャパンが開発しSNKが発売した、大相撲を題材としたスポーツゲーム。1984年に発売された。1994年には、X68000でビデオゲームアンソロジーVol.5(エキサイティングアワーと合同で)として発売され、2015年1月22日には、PlayStation 4のアーケードアーカイブスシリーズの一環として配信された。 == ゲームの特徴 == 大相撲を題材としたアーケードゲームでは最も古く、家庭用ゲームを入れても『大相撲』(データイースト、出世大相撲と同年〈1984年〉に発売された)と並んで、大相撲ゲームの先駆けとなったソフトである。また大相撲ゲームでは初めて、各力士の四股名が付けられ、実力差も付けられた作品だった(データイーストの『大相撲』では四股名や実力差が付けられなかった)。以下にゲームシステム上の特徴を記す。 * 十字キーまたはジョイスティックと2つのボタン(左ボタンをAボタン、右ボタンをBボタンとする)を利用。ジョイスティック(十字キー)のみ又はAボタンとの組み合わせで次のような動作をする。 * ↑ですかし、↓ではたき。→+Aで突っ張り、 ↘ +Aで張り手となる。相手の廻しを取ったり取られたりした時は、Aボタンで連打することによって、「根性」のゲージが満杯になり勝負をかける事が出来る。 * プレイヤー及び敵力士が、かける事の出来る決まり手は次の通り。突き出し、突き倒し、押し出し、寄り切り、浴びせ倒し、上手投げ、掬い投げ、外掛け、引き落とし、叩き込み、吊り出し、うっちゃり、送り出し。また非技の一つである勇み足も再現されている。 * 相手と組んだ時には、「根性」のゲージが出現し、満杯になるとジョイスティックとの組み合わせで技をかける事が出来る。また逆に相手に組まれてしまった時には、「辛抱」のゲージが出現し、満杯にされてしまうと相手から技をかけられてしまう。 * 1回の勝負に付き4度プレイヤーが技をかけるか「辛抱」ゲージを満杯にされると、「''気合い''」マークがプレイヤーの頭上に付く。 「''気合''」マークは30個までストックでき、Bボタンを押すと1個消費する。「''気合い''」は時間制限(画面下部に数字がカウントダウンされる。尚、立合いもカウントダウン制である)付きながら、普段よりも強力な技を出す事が出来る。 * 実際の大相撲が忠実に再現されているのが、このゲームの最大の特徴である。行司、勝負審判、呼出はもちろん、立合い(行司の「待ったなし」の掛け声もある。その為、待ったはない。)や物言い,手刀,塩撒きや仕切りなどの所作、懸賞(但し、懸賞札には実際とは異なり、企業や個人等のタニマチの名前ではなく、ボーナス点〈百点及び千点。札の数だけ勝った時にボーナス点として貰える。〉とデータイーストの名前が書かれている。)などの所作、更には大相撲独特の儀式(弓取式、横綱土俵入り〈太刀持ち、露払も従えている〉)や座布団の舞、幕内最高優勝力士表彰も再現されている。一方でオリジナリティも取り入れており、観客にタイガー・ジェット・シン(ザ・ビッグプロレスリングからの出向)がいたり、福田哲夫(データイースト創業者。勝負審判を務めたり、幕内最高優勝力士表彰にも登場して、プレイヤーに賞状を渡したり、ゲーム進行上重要な役目を果たしている)がいたりしている。 * ネームエントリーあり。スタートボタンを押す(アーケード版では硬貨を入れる)と「ごっつあんです」の掛け声と共に、ネームエントリー画面になる。ネームエントリーは4文字で、五十音字のひらがな(濁点、半濁点付きの物もある),「-」,「ノ」,一部の漢字(山、川、里、海、谷、花、洋の7文字)が選択可能。「すけべ川」や「せつくす」などふざけた名前を入力すると、画面左にいる呼出から「マジメニヤレ」と怒られて「てくの山」に強制変更される。 * 取組は実際の大相撲とは異なり、3番勝負である〔実際の取組は、関取では原則15番。力士養成員では原則7番。但し八番相撲や優勝決定戦もある。〕。初日、中日、千秋楽で構成され、勝ち越し(2勝以上を挙げる。但し、2連勝しても3番目の取組は行われる)を決めると、次場所では番付が上昇するが、負け越してしまう(2敗してしまう)とゲームオーバー。コンティニュー機能あり(ゲームオーバーの画面が出ている間、コンティニューが可能)。ちなみにゲームオーバーの画面は弓取式である。またゲームオーバー時には番付が出現し、ゲームオーバー時の番付がそこに記載される。 * 本場所は初場所,夏場所,秋場所,九州場所の4つで構成されている〔実際の大相撲史ではこのような構成になったことはない(1957年の本場所が本ゲームに最も近い構成で、これに春場所が加わっていた)。〕。この4つの場所がループして進行する。 * 対戦力士は張り手を喰らったり、プレイヤーに4回以上技をかけられたり、長い時間勝負が決まらなかったりすると、全身を真っ赤にして怒り出す。怒り出すと攻撃力が格段に上昇し、張り手を次々に繰り出してくるようになるが、暴走しだすため、隙も大きくなる。 * 番付は、幕下,十両1~4枚目〔実際の十両では2004年初場所以降、14枚28人いる。〕,前頭1~5枚目〔実際の前頭は、幕内の定員が42人である(2004年1月以降)ので、大関・関脇・小結の6人を除いた36人(東西18枚)が最大人数となる。〕,小結,関脇,大関,横綱で構成。幕下~前頭までは勝ち星の個数(2勝か3勝)によって次場所の番付が決まるが、小結以降は勝ち星の個数に関係なく、勝ち越すと次場所の番付は1つずつ昇進する(小結→関脇→大関→横綱の順)。小結以上に昇進すると、「満員御禮」の垂れ幕が掛かる。 * 横綱に昇進すると、初日の前に横綱土俵入りが行われる。四股を踏むと、土俵上にいる行司,太刀持ち,露払が土俵から飛び上がる演出がなされる。横綱土俵入りの型は雲竜型か不知火型のどちらかは不明。尚、横綱昇進を決めた場所及び横綱在位中の場所で3戦全勝を飾ると、「全勝優勝」となり千秋楽後に幕内最高優勝力士表彰が行われ、福田哲夫から賞状が手渡され、プレイヤーの力士が飛び上がる演出がある(その際に20,000点のボーナス点が貰える)〔実際の大相撲で、土俵上でガッツポーズする事は横綱審議委員会などから問題視され、後日に日本相撲協会から処分を受ける事がある。2009年初場所での朝青龍明徳が悪例。〕。また横綱を倒すか、幕内最高優勝力士表彰を受けると座布団の舞が行われ、座布団や祝儀袋、扇子など様々な物が土俵に投げ込まれる〔横綱を倒した時はともかくも、幕内最高優勝力士表彰の時に座布団等を投げ込むのは、違法行為である。座布団の舞参照。〕。尚、横綱に昇進した場合は、1敗でも喫するとゲームオーバーとなる〔実際の大相撲でも、負けが続けば横綱審議委員会など外野から引退勧告がなされる。このゲームではそれをよりシビアに取り入れた。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「出世大相撲」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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