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分散関係 : ウィキペディア日本語版
分散関係[ぶんさんかんけい]

分散関係(ぶんさんかんけい、〔)は、において、角周波数(角振動数)と波数の間の関係。特に角周波数 を波数 の関数で表したのことを言う。
== 概要 ==
フーリエ変換により、波動は特定の波数 のみを持つ、単色波 の集まりに分解することができる。このとき、波数 と角周波数 が、の性質に応じて満たす関係
: \omega =\omega(k) \,
を、分散関係 、または分散式 という。波数と角周波数の対応関係が複数存在する場合もあり、それぞれの関係を波のモードと呼ぶことがある。
特に、波数と角周波数が比例関係
: \omega =vk \,
で表されるときに、分散がないという。また、波数と角周波数が比例関係にない場合、系は分散的もしくは分散系であるという。分散がない波においては、
: e^=e^ \,
となり、各単色波の成分は波数に依らず、一定速度 で進むため、波形が崩れず、そのまま伝播する。
分散関係が与えられると、波動の性質を示すいくつかの重要な指標を導くことができる。波の位相部分が一定 で伝わる速度 は、これを時間で微分して、
: v_\mathrm = \frac = \frac
で与えられる。これを位相速度という。また、一方で様々な波数を持つ波の集まりである波束において、その群速度は、
: v_\mathrm = \frac
で与えられる。
分散がない場合には、
: v_\mathrm = v, \quad v_\mathrm = v \,
であるから、「分散がない」という条件は「位相速度と群速度が一致する」ことと等価である。
通常の波動方程式
: \frac\frac=\frac
に従う波動現象においては、 を考えると、
: \omega =c k \,
の関係が満たされており、分散がない波となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「分散関係」の詳細全文を読む



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