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分椎目(ぶんついもく、学名:Temnospondyli)は石炭紀、ペルム紀、三畳紀に非常に繁栄し、一部は白亜紀前期まで生き延びた絶滅両生類のグループである。迷歯亜綱中で最大の目であり、水生、半水生、陸生、海生と多様な環境に進出し、全ての大陸から化石が発見されている。日本においても宮城県の南三陸町の唐島からマストドンサウルス類の化石が出土している。 学名はギリシャ語の, ''temnein'' = "切断された" + , ''spondulos'' = "脊椎"。切椎目と表記されることもある。 == 特徴 == 外見上は現生の有尾目に似た長い胴に四肢と尾を備えた体型をしたものが多い。指は前肢に4本、後肢に5本。 姉妹群である炭竜目と比較して最大の特徴は椎骨の椎体の形態である。イクチオステガなど原始的な四肢動物と共通する形質で、大きな間椎心と小さな側椎心が対をなすラキトム型(Rachitomi)という柔軟性に富んだ形態をしている。水生になった種はこれが単純化し、間椎心が円筒形になり側椎心が退化していく全椎型(Stereospondili)と呼ばれる形態に変化していったが、尾椎は依然としてラキトム型の種も多かった。ただし全椎型は水生に適応した平行進化の結果であり、自然群ではない。 頭骨は比較的大きく頑丈で、炭竜目にみられる脳函と口蓋をつなぐ基底関節の可動性が失われている。そのかわり口蓋部に大きな空隙があり、これを使って獲物を飲み込むときや空気を吸い込むときの補助をしていたらしい。これは現生の両生類にも見られる特徴である。また頭骨の側面に大きな耳切痕があり、陸生種ではそこに鼓膜が張られて聴覚器官として働いていた。ディッソロフス科では耳がさらに進化し現在の無尾目と構造を共有している。 体表の全体または一部に祖先である魚類と同様の皮骨性の鱗を持つものもいたが、時代が下るに連れてその痕跡がない種が増えていった。それらは現生の両生類のような滑らかな皮膚をしていたのだろう。 水生の種は側線が発達していた。 変態を行っていたが、幼生と成体の形態には外鰓の有無以外は大差は見られなかった。ゲロトラックスやブランキオサウルスのように成体になっても外鰓を保持する幼形成熟を行う種も多く見られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「分椎目」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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